「危機的」石巻・北上川シジミ9割死滅 震災に猛暑追い打ち 殻が開いた死滅状態のシジミに落胆する漁業者 宮城県石巻市の北上川で、特産のシジミ漁が危機に直面している。宮城県内水面水産試験場が26日にシジミの生息実態を調査したところ、9割は死滅状態だった。東日本大震災の影響に、今夏の異常気象が追い打ちを掛けたとみられる。水揚げの落ち込みで休漁を余儀なくされた漁業者は窮状にあえいでいる。 北上川河口部で養殖されるシジミは、殻に光沢があることから「ベッコウシジミ」と呼ばれる。 北上追波漁協などによると、昨年は津波で貝も海に流されるなどしたため、漁獲量が激減した。ことしも6月1日の解禁から8月12日までに約3.5トンと例年同期の1割にとどまり、8月13日から休漁としている。 生息調査は漁協の依頼で実施し、試験場の職員らが4地点でシジミを採取。地点ごとに生存率や水温、塩分濃度、溶存酸素量を計測した