18世紀のハイドンから20世紀のプーランクまで、西洋の著名な音楽家23人の創作の背景と人物像を丹念に追った写真集『音楽家の家――名曲が生まれた場所を訪ねて』が西村書店から刊行された。名曲を聴き直したくなるばかりか、旅心を喚起させる興味深い写真や評伝は、文学ファンやアンティーク、インテリア好きにも楽しめる。 ■イメージどおりの家、想像を裏切る部屋 たとえば、モーリス・ラヴェルが46歳のときに購入し、62歳で死去するまで暮らしたというパリ郊外モンフォール・ラモリーの「見晴らし台」と呼ばれる家。この家で有名な「ボレロ」や「ツィガーヌ」などが作曲されたが、エレガントな顔立ちや端正な作品から受けるラヴェルのイメージを、いい意味で裏切ると同時に納得させる。 高い名声にもかかわらず、ワーグナーの大邸宅とは違う小ぶりの木造2階建ての家で、改造・増築を繰り返し、室内装飾も自身で手がけたという。生涯独身で、国
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