千葉県白井(しろい)市周辺を走る北総鉄道の運賃値下げのため、横山久雅子(くがこ)・前市長(62)が市長時代の2010年、専決処分で支援補助金を同鉄道へ支出したのは違法だとして、沿線住民ら13人が支出済みの2363万円を前市長に賠償させるよう現市長に求めた住民訴訟の判決が22日、千葉地裁であった。多見谷(たみや)寿郎(としろう)裁判長は「専決処分は違法」と判断し、住民側の訴えを全面的に認めた。 判決によると、値下げ実現を掲げて当選した横山前市長は10年2〜9月、支援補助金の予算案を市議会へ3度提出したが、いずれも認められなかった。そこで同10月、すでに県と沿線6市で分担して、運賃を平均4・6%値下げすることに合意しているとして、自らの専決処分で補助金の支出を決めた。 判決は、議会は反対の意思を再三表明した▽前市長は3度目の予算案を議会最終日に突然提出した▽廃案後も臨時議会の招集に応じなか