【ロンドン=佐藤昌宏】英紙ガーディアンは2日、通信傍受などを専門とする米情報機関「国家安全保障局(NSA)」が英情報機関「政府通信本部(GCHQ)」に対し、過去4年間に少なくとも計9750万ポンド(約146億円)の資金を極秘提供していたと報じた。 同紙によれば、通信傍受に関する米国の法規制に縛られない英機関に情報収集活動を肩代わりしてもらうための「見返り」だった可能性があるという。 同紙が元米中央情報局(CIA)職員エドワード・スノーデン容疑者(30)から入手した文書によると、NSAはGCHQに対し、2009年に2290万ポンド(約34億円)、10年に3990万ポンド(約60億円)、11~12年に3470万ポンド(約52億円)を提供したとされる。 NSAとGCHQは、情報を相互提供するなど協力関係にある。同紙によればGCHQは、10年5月に米ニューヨークのタイムズ・スクエアで起きた爆弾テロ