行政刷新会議の事業仕分けで「事実上の計画凍結」とされた次世代スーパーコンピューターの開発について、川端達夫文部科学相は15日の閣議後会見で「仕分け結果と異なる対応をせざるを得ないという申し出を財務当局に行った」と述べ、金額を圧縮した上で来年度予算を要求する考えを明らかにした。「世界最速」の目標は維持するが、完成時期は先送りを検討し、国内の既存スパコンとのネットワーク化を含めた環境整備を目指すとしている。 富士通が開発中の次世代スパコンは、毎秒1京回の演算性能を目指し、平成24年度の完成目標を1年前倒しするため、概算要求に267億円を計上していた。 川端文科相は「(開発を)加速させるために上乗せした部分は見直したい」として、完成時期を24年度に戻すことを示唆。「国内にスパコンは20台以上あり、次世代スパコンを含めて総合的に使える世界初のシステム開発ができたら素晴らしい」と構想を語った。 次世