「サダム・フセインが大量破壊兵器を保持している」と米国が主張して軍事介入したイラク戦争の開戦から20年が経った。そんな兵器は見つからないまま、大勢の犠牲者を出した戦争だ。 ロシアがウクライナに侵攻しているいま、米国は自らの失敗をまるでなかったかのように振る舞っている──そう指摘する論考を、米外交政策を専門とする歴史家スティーヴン・ワートハイムが英紙に寄稿した。 イラク戦争なんてあったっけ? 20年前、米国はイラクに侵攻した。イラク政府を転覆するため、13万人もの兵士を主権国家に送り込んだのである。当時、上院の外交委員会委員長を務めていたジョー・バイデンは、この戦争に賛成した。だが彼はこの決断を後悔することになる。 今日もまた、世界を揺るがす大規模な侵攻が起きている。米国の大統領になったバイデンは最近、ワルシャワを訪問し、ロシアの侵攻を撃退しようとするウクライナへの国際的な支援を呼びかけた。
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