御伽草子. 第19冊 (一寸法師) - 国立国会図書館デジタルコレクション ※この記事では、国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。 【原文】 「誠は偽りならず。 斯《か》ゝる者を都に置きて何《なに》かせん。 如何《いか》にも失ふべし」 とて、一寸法師に仰《おほ》せ付けらるゝ。 一寸法師申しけるハ、 「私《わらハ》が物を取らせ給ひて候ふ程《ほど》に、『兎《と》に角にも計らへ候へ』とありける」 とて、心の内に嬉しく思ふ事、限り無し。 姫君ハ只夢の心地して、呆れ果ゝてぞ御座《おハ》しける。 一寸法師、 「疾《と》く/\」 と勧め申せば、闇へ遠く行く風情にて、都を出て、足に任せて歩み給ふ。 【現代語訳】 「しっかり証拠があるから、言い逃れはできませんなあ。 こんな者を都に置いておけません。 どこへでもやっておしまいなはれ」 と、宰相殿は一寸法師に申し付けました。 一寸法
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