早稲田大学図書館の荘司雅之さんによる「大学図書館と電子書籍」(『図書館雑誌』2015.2)は次のような衝撃的な一節で始まる。 「昨年、全米の大学図書館が購入した電子書籍(E-Book)の冊数は紙の書籍の約二倍」OCLCリサーチのマルパス女史が、二〇一四年二月末に開催された『KEIO大学図書館国際フォーラム』の基調講演で述べた情報である。 続いて、その数字の典拠や日本の状況が端的に綴られている。 じつは、 でレポートしたようにこのフォーラムには参加したんだけど、正直「そんなこと言ってたっけかなあ……」という状態だったので、改めて調べてみた。 Academic Libraries: 2012 First Look(米国) マルパスさんの挙げた数字の典拠は、全米教育統計センター(NCES)が隔年で発行している統計の2012年版(最新版)である。 全米教育統計センター(NCES)、米国大学図書館統