確率・統計についてモヤモヤしているこの感覚、伝わるだろうか。 コイン投げで喩えるならこうだ。 コインを投げ続けると、表と裏の出る数は、同じ回数に近づく ←分かる 次にコインを投げると、表が出る確率は1/2だ ←分からない 歪みのないコインを投げ続けたデータを見ると、表が出る確率は1/2に近づいていくだろうが、それは次に表が出る確率が1/2であることを意味しない。この2つは違うものなのに、同じものとして扱われてることにモヤモヤする。 もちろん、この発想は一般的ではないことは承知している。だから公言せずに独りでモヤモヤしていた。現実世界から得られたデータを数学的に裏付ける統計学こそが最強の学問であり、「科学的に証明された」とは「適切な統計的処理により結論にお墨付きが出た」と同義だと自分を納得させてきた。 ところが、このモヤモヤ、私だけではないらしい。本書を読むことで、私がどこで間違えていたかが
