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ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (12)

  • 炎上プロジェクトの火消し術『プロジェクトのトラブル解決大全』

    飛び交う怒号、やまない電話、不夜城と化した会議室。 集められたホワイトボードが衝立のように立ち並び、全員が立って仕事をしている(座る間が無いから)。週をまたぐとメンバーの疲弊が目に見えはじめ、月を跨げば一人二人といなくなり、仕事場はお通夜となる。 トラブルの無いプロジェクトは存在しない。炎上するかボヤで済むかの違いなだけで、大なり小なりトラブルは付きものである。 自分が所属する部署は大丈夫かもしれない。だが、隣のブースだとか、同期がいるチームで炎上しているのを横目で見ながら仕事する、なんてことがある。ホワイトボードは目につくし、大きな声はイヤでも耳に入ってくるので、プロジェクト炎上⇒鎮火するパターンなんてものも、なんとなく伝わってくる。 消火作業のイロハとか、怒った客をあしらう方法、リカバリ計画の立て方なんてのも、肌感覚で分かってくる。 そして、トラブルの扱いが分かってくる頃には、「応援

    炎上プロジェクトの火消し術『プロジェクトのトラブル解決大全』
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    otani0083 2022/07/25
  • 面白い世界史の本を3人で2時間お薦めしあった中から厳選した12冊(前編)

    お薦めの世界史のについて、3人で2時間語り合った。 世界史を学びなおす最適な入門書や、ニュースの見方が変わってしまうような一冊、さらには、歴史を語る意味や方法といったメタ歴史まで、脚家タケハルさん、文学系Youtuberスケザネさん、そして私ことDainが、熱く語り合った。 全文はyoutubeで公開しているが、2時間超となんせ長い。なのでここでは、そこから厳選して紹介する。 因果関係を補完する『詳説 世界史研究』 スケザネ:大学生、あるいは社会人の方々にも、世界史を学ぶには、まず真っ先に「高校世界史」をオススメしたいです。世界の歴史を幅広く知るという観点から、高校世界史はベストだと思います。 代表的な高校世界史の教科書は、山川出版社の『詳説 世界史B』。世界史の概観が400ページぐらいにまとめられてて良いなんですが、これだけだと記述が簡素で、理解するには少ししんどい。 実際、自分が

    面白い世界史の本を3人で2時間お薦めしあった中から厳選した12冊(前編)
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    otani0083 2022/01/22
  • 「科学」と「正義」を混同すると、たいてい地獄ができあがる『禍いの科学』

    アヘン、マーガリン、優生学、ロボトミーなど、科学的に正しかった禍(わざわ)いが、7章にわたって紹介されている。あたりまえだった「常識」を揺るがせにくる。 ヒトラーの優生学 たとえば、アドルフ・ヒトラーの優生学。 劣悪な人種を排除すれば、ドイツを「純化」できると信じ、ユダヤ人を虐殺したことはあまりにも有名だ。 だが、ガス室へ送り込まれたのは、ユダヤ人だけではない。うつ病、知的障害、てんかん、同性愛者など、医者が「生きるに値しない」と選別した人々が、収容所に送り込まれ、積極的に安楽死させられていった(『ナチスドイツと障害者「安楽死」計画』が詳しい)。 『禍いの科学』によると、ナチスの優生学は、ヒトラー自身が編み出したものではないという。出所は、『偉大な人種の消滅』という一冊ので、ヒトラーが読みふけり、「このは、私にとっての聖書だ」とまで述べたという。 『偉大な人種の消滅』はマディソン・グラ

    「科学」と「正義」を混同すると、たいてい地獄ができあがる『禍いの科学』
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    otani0083 2021/01/10
  • 検索する情報と、咀嚼する知識『人文学概論』

    世の中には、情報を得ると、知識を得るがあるが、これは後者だ。 情報と知識って、似たようなものに見えるが? 著者に言わせると、明確に区別する必要があるらしい。 情報は「判断を下したり起こしたりするために必要なもの」に過ぎないが、知識は「学問的な成果であって原理的に組織づけられた判断の体系」だという。情報は自分の外部にあるもので、体得され自己化されると知識になる、という構造だ。 を読むことを「インプットする」と言う人がいるが、喩えるなら、インプットするのが情報で、インストールするのが知識になるとも言える。あるいは、検索するときのキーワードは情報なら、何をキーにするかは知識になる。知識がないと、そもそも何を検索すればよいかすら分からないから。 情報としての「無知の知」 具体例で考えてみる。 たとえば、ソクラテスの「無知の知」について。 検索すればヒットする。ギリシャの哲学者ソクラテスは、知

    検索する情報と、咀嚼する知識『人文学概論』
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    otani0083 2020/03/09
  • 『わたしが知らないスゴ本は、 きっとあなたが読んでいる』という本を書いた

    心を揺さぶり、頭にガツンとらわせ、世界の解像度を上げるは、確かにある。 読前と読後で自分を一変させる、すごい(スゴ)だ。から得られた知は、行動を変え、習慣を変え、人生を変える。これホント、なぜならわたしの身に起きたことだから。そんな「人生を変える運命の一冊」は、実は何冊もある。 このブログは、そうしたを中心に紹介してきた。これに加え、どのように探し、どう読み、何を得て、どんな行動につなげたかをにした。タイトルはブログと同じ、『わたしが知らないスゴは、 きっとあなたが読んでいる』だ。 ここには、あなたにとっての「運命の一冊」を見つける方法を書いた。あなただけのスゴと出会うパーフェクトガイドだ。3行でまとめると、こんな感じ。 を探すのではなく、人を探す方法 お財布に優しく(ここ重要)、スゴに出会い、見合い、結婚する方法 (良書なのは分かってるのに、なかなか読めない)運命の

    『わたしが知らないスゴ本は、 きっとあなたが読んでいる』という本を書いた
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    otani0083 2020/02/23
  • ミスが全くない仕事を目標にすると、ミスが報告されなくなる『測りすぎ』

    たとえば天下りマネージャーがやってきて、今度のプロジェクトでバグを撲滅すると言い出す。 そのため、バグを出したプログラマやベンダーはペナルティを課すと宣言する。そして、バグ管理簿を毎週チェックし始める。 すると、期待通りバグは出てこなくなる。代わりに「インシデント管理簿」が作成され、そこで不具合の解析や改修調整をするようになる。「バグ管理簿」に記載されるのは、ドキュメントの誤字脱字など無害なものになる。天下りの馬鹿マネージャーに出て行ってもらうまで。 天下りマネージャーが馬鹿なのは、なぜバグを管理するかを理解していないからだ。 なぜバグを管理するかというと、テストが想定通り進んでいて、品質を担保されているか測るためだ。沢山テストされてるならバグは出やすいし、熟知しているプログラマならバグは出にくい(反対に、テスト項目は消化しているのに、バグが出ないと、テストの品質を疑ってみる)。バグの出具

    ミスが全くない仕事を目標にすると、ミスが報告されなくなる『測りすぎ』
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    otani0083 2019/09/25
  • 「見る」をアップデートする『名画読解』: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    マルセル・プルーストの「真の発見の旅とは、新しい景色を探すことではない。新しい目で見ることなのだ」を実現する一冊。これを読むことは、新しい目を手に入れる旅といっていい。 きっかけはこのツイート。 読書猿先生が紹介した『名画読解』はdainさんで言うスゴなり(私見)。dainさんの書評で、新しい目を提供するのがスゴだと言っていたが、このは身体としての眼そのものが変わる実感を得られた。世界の解像度が上がって見えるので是非読んでほしい。教養(雑学)の美術ではなく、観察としての美術 — ぶんもう (@sikoubox2357) 2018年8月17日 読書猿先生が紹介した『名画読解』はdainさんで言うスゴなり(私見)。dainさんの書評で、新しい目を提供するのがスゴだと言っていたが、このは身体としての眼そのものが変わる実感を得られた。世界の解像度が上がって見えるので是非読んでほしい。教

    「見る」をアップデートする『名画読解』: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
  • デジタル・ヒューマニティーズの講演が面白かったのでまとめる(追記あり)

    デジタル・ヒューマニティーズ(digital humanities)とは、人文科学に対しコンピュータを積極的に応用すること。歴史、哲学、文学、宗教学や社会学の研究において、テキスト分析技術や統計処理、地理情報システム、シミュレーション技術を適用し、新しいアプローチを見出す方法論だ。最近だと「AIが書いたハリポタ」「シェイクスピアの”中の人”は何人?」が有名やね。 講演は秋草俊一郎さんの「文学とコンピュータが出会うとき」というテーマだ(訳すのは「私」ブログ で知った)。文学におけるデジタル・ヒューマニティーズの最新事例や、面白いアプローチをしている研究者が、つぎつぎと飛び出してくる。特に、「を読まずに文学する方法」や、「統計分析から得られたベストセラーの法則」、「文体を決めるのは時代やジェンダー」が興味深いトピックだった。1時間30分が一瞬に感じるくらい、めちゃめちゃ面白かったので、ここに

    デジタル・ヒューマニティーズの講演が面白かったのでまとめる(追記あり)
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    otani0083 2018/01/15
  • 読書猿さんと対談した

    読書猿さんとお会いして、お話することができたので、さしさわりのない範囲でまとめる。 濃厚かつ一瞬の2時間だったが、学ぶヒントや学び続ける勇気、そして大量のスゴを教えてもらえるという、かけがえのない時間でしたな。フォレスト出版さん、読書猿さん、ありがとうございます。ブログやってて良かった! 自ら学ぶことを大切にしている人で、読書猿さんを知らない人はいないだろう。一言なら、哲人(てつじん)。すぐれた知性と見識の高さ、的確すぎる筆致と高高度な調査能力を駆使する、教養の化物である。古今東西のあらゆるを吟味し玩味し紹介するブログ[読書猿]の中の人で、メルマガ[読書猿]を発行しており、『アイデア大全』『問題解決大全』というスゴを著している。 お会いするまで、そんな人は実在しないと考えていた。読むのも書くのも質量ともども桁外れ、文献調査や公開情報を用いた分析が研究機関レベルで、得られた知見を、読み

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    otani0083 2017/12/05
    楽しみ"読書猿さんの次のテーマは、「図書館」だ。"
  • パラダイムシフトの情報史 『情報技術の人類史』

    美は眺める者の眼中にあり、情報は受け手の脳内にある。 一筋の煙や電気インパルスに込められた「情報」を「意味」に転じるには、人の介在を必要とする。古代、近代、現代の情報と通信の技術を経巡ることで、人が「意味」をどうやって進化させてきたかが分かる。伝えたい内容・残したい質である、意味を見える化したものこそが、情報なのだ。 アフリカのトーキング・ドラムに始まり、文字の発明、辞書製作、蒸気計算機や通信技術の開発、遺伝子解読や量子力学と情報理論の結合まで、「情報」を操る数多くのエピソードを縦横無尽に紹介する。膨大な量と深さに溺れそうになるが、「新たな情報技術に接したとき、人はどう変化したか」という軸で読むと、人間の思考の変質の歴史になる。これは、おもしろい。 たとえば電信は、「天気の概念」「時間の概念」を一変させた。電信のおかげで遠隔地の状況が分かるようになったからだ。人々は天気のことを、土地ごと

    パラダイムシフトの情報史 『情報技術の人類史』
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    otani0083 2013/04/14
  • 「この世で一番おもしろいミクロ経済学」は面白かっただけでなく、経済学を学びたくなる

    経済学は面白い!」と言える一冊。かつ、初学者のわたしに、かなり有用な一冊。 「経済学」ってこんなに興味深いモデルを扱っていたのね、と改めて知らされる。裏づけのあるトピックで構成されているため、眉唾に見えるのは、わたしの勉強不足だな。聞きかじり知ったかぶりの「弾力性」「パレート効率」「限界分析」の肝が、大づかみで納得できる。これを取っ掛かりに、いわゆる「教科書」に行ける。 このはまず、最適化する個人に注目し、次に数人の戦略的な交渉に注目し、そして多数の個人による競争市場のやりとりに注目する。その間ずっと、一つの大きな問題を考えて続け、噛み砕き、伝える。そのテーマとは、これだ。 「個人にとっての最適化の結果が集団全体にとってもよい結果になる」のは、どんな場合? マンガでは(マンガなのだこれは)、説明役にこう言わせている。言い換えると、ぼくが自分にとってよいことをして… きみが自分にとってよ

    「この世で一番おもしろいミクロ経済学」は面白かっただけでなく、経済学を学びたくなる
    otani0083
    otani0083 2012/02/03
  • 松丸本舗にて松岡正剛さんと小飼弾さんの対談を聞いてきた

    お二人とも、深く・濃く・柔らかく、驚きと閃きとトキメキ(?)に満ちた一時間だった。上田さん、お誘いいただき感謝しています。「松岡正剛の書棚」の電子書籍化にちなんだ会だったが、そこはサラリと流し、「を読むとは何か」について若かりし昔話から大胆な未来予想図まで飛び出す。以下、自分メモよりふくらませてみよう。 これは鋭い、と感心したのは、弾さんの「とは締めたメディア」という一言。たとえばブログなら、いくらでも書き直しが利く。永遠に終わりがない。しかし「」という形態だと、いったん編集し出版したら、バラせなくなる。他にも「殺したメディア」という表現をしていたが、言いえて妙。もちろん改訂や"自炊"により変更・細分化することは可能なのだが、知をパッケージ化したものが「」である限り、バラバラにすることはできないからね。 これについて、松岡さんが、「『』の単位ではなく、もっとセグメント化された形の

    松丸本舗にて松岡正剛さんと小飼弾さんの対談を聞いてきた
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