ブックマーク / blog.tinect.jp (12)

  • 長めの抑うつで失うものを知らせたい

    長めのうつ 月に一度の通院をして会社に戻る途中のことだった。おれはあまり行かないコンビニでコーヒーを飲むことにした。 おれは病院と薬局に行くと、なにか嫌だということもないのに、不思議と力を吸い取られたようになってしまう。そこでコンビニのコーヒーくらいの贅沢は自分に許す。 レジにいたのは小柄な外国人女性だった。名札にはミャーミャーだかモーモーだか、そんな名前が書かれていた。これは彼女の名なのだろうか、ちかごろ流行りのコンビニ従業員用ニックネームだろうか。それとも、彼女自身のニックネームなのだろうか。 「サイズは?」 「Lで」 「L」と書かれたカップを手渡された。おれはスマートフォンで「L」の金を払った。コーヒーマシンで、「L」のボタンを押した。しばらく待って注ぎ終わった。 おれはおどろいた。コーヒーのカップのふちぎりぎりまで注がれていたからだ。こぼれそうじゃないか。 おれは「L」用のふたを

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    otologie 2024/10/21
    ハラリも瞑想してるらしいけど内面で起きてることはカインとアベルにも関係してると思うけどな。
  • おれたち日本人には「信仰」がわかるのだろうか?

    して、おれが読んだドーキンスは1941年に生まれて、おれが読んだのは『さらば、神よ 科学こそが道を作る』というを書いたのは2019年のことである。ベストセラーとして知られるのは『神は妄想である』で、こちらは2007年だった。 では、『さらば、神よ』はどんななのか。原題は『Outgrowing God A Beginner’s Guide』だ。 要するに無神論の入門書というか、青少年向けに書かれたといってよい。ティーンエイジャー向けというか。 これを読んでおれは驚いた。リチャード・ドーキンス級の人が、今、この時代に、英語圏、キリスト教圏の国の若者に、こんなものを書かなければならないほどなのか。やはり欧米の信仰心というものはそんなに根強いのか、と。 アメリカの信仰心 もっとも、たとえばアメリカではキリスト教離れが進んでいるという話もある。 米国でキリスト教離れが止まらない、教会の閉鎖も急

    おれたち日本人には「信仰」がわかるのだろうか?
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    otologie 2024/07/03
    共感とか愛というのが民族も国家も越えてるかだと思うけどな。誰もが平等というのは民主主義なんだけど。
  • 「マナー、道徳、常識、暗黙の了解」で人を叩く行為が気に入らない。

    功利主義に向き合う いきなりだが、どうもおれは功利主義者らしい。反出生主義などの持論を述べていたら、そう指摘された。 なるほど、反出生主義論者のベネターの考え方は功利主義的かもしれない。 とはいえ、おれは功利主義をよく知らない。「最大多数の最大幸福?」くらいのものだ。なので、おれはを読んでみることにした。 たとえば、有名なJ.S.ミルなどはなんといっているのだろう。『功利主義』の冒頭はこんな文章で始まる。 正と不正の判断基準をめぐる論争は、解決に向けた進展が少しも見られない。人間の知識の現状を作り上げている環境要因のうちで、これほど期待はずれなものはほとんどない。 最も重要なテーマに関する思索でありながら、長いあいだ立ち後れたままであり、期待はずれという点でここまで際立っている環境要因はほとんどない。 哲学が誕生して以来、最高善に関する話題、あるいは同じことになるが、道徳の基礎になる問題

    「マナー、道徳、常識、暗黙の了解」で人を叩く行為が気に入らない。
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    otologie 2024/04/12
    運命が血筋で決まるかという悩みだと思うけど。マクベスとノアとの契約だろうな。
  • 性格の悪い婆さんは精神科で治療して構わないか

    どこから精神疾患で、どこまでそうでないのかを判断するのは、とても難しい。 たとえば発達障害などもそうで、典型的かつ重度の患者さん、比較的軽度の患者さん、精神科医の何割かが発達障害と診断するかもしれない一群、までのグラデーションがある。 そして実社会では、生物学的にはASDADHDに当てはまりそうなのに医療機関にかからないまま活躍している人も少なくないのである。 みようによっては発達障害・みようによっては定型発達、という人を外来で診る時、片っ端から発達障害と診断するのがベストだろうか? ──これに対する返答は、ドクターによって微妙に違っているように思う。どちらにせよ、障害と診断すべきか迷うような人々が精神医療の内外に存在しているのは確かである。 口の悪い、いじわるな婆さんが精神科にやって来た! さて、発達障害などとは違うかたちで、「これを“病気”とみなして“治療”して構わないのか?」と悩む

    性格の悪い婆さんは精神科で治療して構わないか
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    otologie 2024/01/23
    父親に対する信頼のアンビバレンツとか愛情の欠乏があると思うけど。だったらそれは社会問題だろうな。
  • なぜ図書館で本を借りることは恥ずかしいのか?

    図書館を借りられることは正しいのか? 「図書館を借りられることは正しいのか?」と問われて、「正しい」と答えるのが正しい。 どのように正しいのか。AIにいくら「図書館を貸し出すことの弊害」を訊いても、結局は「図書館を貸し出すこと、市民がを借りられることは正しい」と答えるくらいには正しい。そのくらいポリティカルに正しいのだ。 日には「図書館の自由に関する宣言」というものもある。1954年に採択された。少し長いが引用したい。 図書館は、基的人権のひとつとして知る自由をもつ国民に、資料と施設を提供することをもっとも重要な任務とする。 1.日国憲法は主権が国民に存するとの原理にもとづいており、この国民主権の原理を維持し発展させるためには、国民ひとりひとりが思想・意見を自由に発表し交換すること、すなわち表現の自由の保障が不可欠である 知る自由は、表現の送り手に対して保障されるべ

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    otologie 2023/08/08
    考古学のアマチュアなんかは実際に現地に赴くだろうな。俺は娯楽でなければ考えたことの確認だけど。
  • AIの仕事のクオリティ、高すぎない?

    AIの発展が目覚ましい。 Twitterをみていると、お絵かきAIやChat GPTによる優秀な仕事がサラサラと流れていく。 その仕事のお点前は、既に平均的なビジネスパーソンの域を超えているようにすら見え、かつそれが数日単位でレベルアップする有様である。 自分はそれをみて「はー」と感心するだけだったのだが、つい最近になって翻訳AIで有名なDeep Lを使用し、卒倒するぐらいの衝撃を受けた。 今日はその衝撃を書いていこうかと思う。 日の研究者を悩ませる英語問題 古より日人研究者の頭を悩ませてきたのが英語である。 日人の英語の酷さは海外では有名なようで、有名な論文の投稿規定に「日人は英文校正サービスを使用した後に論文を投稿してください」という意図の事がやんわりとした表現で書かれていた事があったという程である。 例に漏れず、僕も英語はそこまで得意な方ではない。簡単な日常会話や専門誌の読解

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    otologie 2023/05/15
    自分たちの能力の低さを実感すればいいと思うんだけどな。エリートが馬鹿にしてたものが大事になるだろう。
  • 小室直樹に、キリスト教、イスラム教、儒教、仏教の違いを学ぶ。

    おれはこの前、小室直樹のを読んだ。 読んで、「これはなんかすごいぞ」と思った。思って、立て続けに読んだ。これはもう、令和の小室直樹ブームが来るんじゃないかと思った。いや、そんなブームが来るかどうかはしらない。おれのなかでブームが来た。 二重三重の早とちりに独学の限界を思う どのようなブームか。比較宗教学的ななにかだ。 おれは仏教を中心にいろいろなを読んではいた。しかし、小室直樹のを読んで、それこそ、ハッとしたのである。ほかの宗教と比べてどうか、日におけるその場所はどこか。 小室直樹がはたしてどんな一般的な評価を得ている人かおれにはよくわからない。 なにやら右派への接近と言うか、取り込まれみたいなものもあるように思うが、どうにもそんなもの突き抜けたようななにかがあると感じた。 というわけで、おれは数冊の小室直樹ので、「要諦である」と語られたいくつかの要素を、それぞれの宗教、思想に割

    小室直樹に、キリスト教、イスラム教、儒教、仏教の違いを学ぶ。
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    otologie 2023/03/10
    神話としての豊かさは欲望の大きさだからな。キリスト教の信仰でモラルが守られてるからまだ人類は滅んでないんだろう。
  • 政治と宗教を考える『親鸞と日本主義』を読む

    浄土真宗 おれの母の家系は浄土真宗であった。とはいえ、べつに熱心な信者というわけでもなく、お葬式になったら、決まっている浄土真宗のお寺に頼む、というていどの話である。 母はよく言った。「南無阿弥陀仏を唱えなくてもいいとすらいう浄土真宗は、すごく気楽でいいじゃないの」と。 父方の宗派はよく知らない。だが、父が親鸞を支持していたのは知っている。 父は何宗でもない、吉隆明信者であった。だから、『最後の親鸞』などを読んで、親鸞の教えに接近していたとは思う。 おれはといえば、鈴木大拙の禅の話から、ちょっと横に逸れた浄土真宗の話に興味を持ち、やはり吉隆明の『最後の親鸞』や『信の構造』、『悪人正機』などを読んで、「おれは浄土真宗かな」と思うていどの信仰か、信仰でないかの思いを持っている。 信仰か信仰でないか 浄土真宗における、信仰か信仰かでないかというのは、なんとも言えない話である。 ここからは、お

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    otologie 2022/08/23
    人生設計を考えながらだらだら生きるという以上のものではないけどな。ドイツ観念論とか西行の無常まで議論は及ぶけど。
  • コンサルタントやってた時、重要な対人技術として『「ちがう」と言うな』と習った。

    コンサルタントのころ。対人技術を教わった。 様々なものがあったが、その中でも群を抜いて重要な技術の一つは 「会話の時、人の話を否定しない」こと。 具体的には、人に『ちがう』と言ってはいけなかった。 * 若干うろ覚えだが、客先で、こんなことがあった。 プロジェクトで、部門別の目標を立てて、発表してもらった時のことだ。 私:「では、営業部2課の目標の発表をお願いします。」 営業2課:「既存顧客を中心に、前年比10%の売上アップです。」 私はここで、おかしいな、と思った。 先日の経営会議で 「営業2課は、新規開拓を中心にした目標にしてほしい」 との指示があったからだ。 それがなぜか既存顧客中心にすり替わっている。 訂正させなければならない。 が、「その目標、間違ってませんでしょうか?」と否定するのはご法度だ。 私は思案した。 どうすれば担当者を否定せずに済むのだろう。 そこで確認した。 私:「確

    コンサルタントやってた時、重要な対人技術として『「ちがう」と言うな』と習った。
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    otologie 2021/06/08
    死刑の執行猶予としてデリダが論じてそうだな。正しい判断とか「神の裁き」はゴドーのように待ち続けるとか。自分の命と引き替えに世界を捨てたらいいけど。
  • 老害というのは、「自分の成功体験の再現性を疑うことが出来ない人」のこと

    この記事で書きたいことは、以下のような内容です。 ・成功体験を分析すると、大きく分けて「再現可能な部分」と「再現不可能な部分」に分けられる ・前者は「自分の努力や実力でカバー可能な要素」後者は「周囲の環境や運次第で、努力や実力とは関係ない要素」と言い換えることも出来る ・部下や後輩を指導する立場の人間は、定期的に自分の成功体験をたな卸しして、再現可能/不可能を切り分けしておくべき ・「老害」とは、自分の成功体験のたな卸しが出来ず、成功体験全てを努力で勝ち取ってきたと勘違いしている人のこと ・再現不可能な成功体験に基づいた指導を部下や後輩に押し付けるのは避けた方がいいですよね よろしくお願いします。 さて、書きたいことを最初に全部書いてしまったので、後はざっくばらんにいきましょう。 以前勤めていた会社でお世話になった元上司が先日定年退職されまして、久々に電話でお話しました。 こんなご時世なの

    老害というのは、「自分の成功体験の再現性を疑うことが出来ない人」のこと
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    otologie 2021/05/19
    自分の身の回りが見えてないのは年齢は関係なく幼稚なだけかな。
  • エンジニアをしていると、世間には「面倒な手続きほど価値がある」と考える人が、けっこういるとわかる。

    この記事で言いたいことは、まとめると以下のような内容になります。 ・「面倒くさくて複雑」といフローは、例外もあるものの、基的には不適切であるか、そのフローが必要とされる前提の方がおかしい ・けれど世の中には、「面倒で複雑なフロー程正しいし価値がある」と考える人が案外多い ・「面倒くさい」と言える人は貴重なんだけど冷遇されがち ・不要なJOIN句は敵だし、JOIN句の使い回しなど絶対してはならない よろしくお願いします。 さて、言いたいことは最初に全部言ってしまいましたので、後はざっくばらんにいきましょう。 先日、Twitterでこんなことを呟きました。 エンジニアをしていると「面倒くさいやり方は大抵間違っているか、あるいはそのやり方を必要としている前提の仕組みの方がおかしい」という思考は割と普通だと思うんだけど、どうも世間的には「面倒くさければ面倒くさい程正しい、ないし価値がある」と思っ

    エンジニアをしていると、世間には「面倒な手続きほど価値がある」と考える人が、けっこういるとわかる。
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    otologie 2021/01/04
    面倒くさい実装は間違いだけど面倒くさいことを楽にできるのが自動化なので。複雑な手続きを簡単にするのは価値があるけど単純ではないんだよな。コマンドはシンプルに選び抜かないと。
  • 頭の良さで人をぶん殴っていた、ある同僚の話

    「間違った事をやった人をグーで殴ったら犯罪だけどさ、知識でもって他人を詰めたら、それは”正しさ”として処理されるのは何でなんだろう?」 かつてある人がこう言っていたのを聞いて、確かになぁと思った事がある。 知識の力で他人を殴る魅力に取り憑かれた人の話 以前、自分の同僚に非常に勤勉で情熱的な仕事をする人がいた。 その人は連日日夜、早朝から遅くまで働き、他を圧倒するパフォーマンスを出していた。 最初の頃はその人の仕事っぷりに尊敬の念を抱いていた。 だが、ある時、僕を含む様々な人に対して”正しい”知識でもって攻撃的な態度を示していたのをみて、ちょっとした違和感をおぼえるようになった。 その人の言っている事は、確かに科学的な意味において正しい。誤った事をしていたのは、その人の周囲の人だったのは、間違いなく事実ではある。 ただ…その正しさでもって他人を攻撃する様は暴力的であった。その人は僕を含む様々

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    otologie 2020/12/07
    戦後の冷戦期に科学は発展したんじゃないかな。そういう社会条件は戦中とは違うだろう。資源も命も失われてないから。結論ありきで短絡的だとこういう疑問は持たない。
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