ブックマーク / courrier.jp (13)

  • ヨハン・ノルベリ「社会正義の実現には、もっと多くの資本主義が必要だ」 | 長期的に見れば「成長こそがすべて」

    ヨハン・ノルベリ(50)は根っからの楽観主義者で、その主張を裏付ける論拠を持ち合わせている。古典的自由主義とグローバル化の熱烈な擁護者であるこの歴史学者は、ある意味、心理学者のスティーブン・ピンカーの系譜に連なり、「私たちは最善の世界に生きている」と主張する。 スウェーデン人のノルベリは、多くの人にとってシステムを推進する原動力である「利益の追求」を、「俗悪」なものだと考えている。彼が関心を寄せているのは、もっと「美しい」もの、つまり、より良い世界を創ることなのだ。 米ワシントンにあるシンクタンク「ケイトー研究所」のシニアフェローを務めるノルベリは、『資主義宣言』(未邦訳)という挑発的なタイトルをつけた新著で、「読者の注意を文化戦争から逸らし、私たちの未来にとって重要な問題へと引き戻す」ことを目指している。スペイン紙「エル・パイス」が彼にインタビューした。 ──あなたは、社会正義の実現に

    ヨハン・ノルベリ「社会正義の実現には、もっと多くの資本主義が必要だ」 | 長期的に見れば「成長こそがすべて」
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    otologie 2024/05/12
    人間の自己保存の本能は資本主義には反するんだと思うけど。総量として経済が発展しても同じ企業が居座るという訳でもないだろう。
  • 経済格差を生んだのはグローバリゼーションではなく、「金あまり」だった | 英誌が分析、量的緩和政策の「功罪」

    金を増やせば「経済は上向く」と信じられた 「緩和」という奇妙なフレーズは、日で使われていた言葉だ。1995年、資産バブルを作り出した日銀は貨幣を印刷し、バブル崩壊後の不良債権を買い取った。ヴェルナーによると、これは「会計上の問題に過ぎない」のだ。 しかし、日銀が2001年3月に量的緩和政策を実施したときには、異なるアプローチが採られた。ジャンク級の金融資産ではなく、安全な国債を金融機関から買い上げたのだ。そうして市中銀行に融資を再開するための大量の資金を供給した。 通常の量的緩和政策は金利を下げることでなされ、金利によって経済を加速も減速もできる。事業は借り入れをもとに操業するからだ。景気が冷え込んでいる場合、中央銀行は金利を引き下げることで、企業は設備投資や雇用を増やせる。同時に、人々は住宅ローンや自動車ローンを組みやすくなり、支出が増える。そうすれば物価や賃金が急激に上昇し始めるかも

    経済格差を生んだのはグローバリゼーションではなく、「金あまり」だった | 英誌が分析、量的緩和政策の「功罪」
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    otologie 2024/03/30
    国債を発行するほど実質賃金は上がりにくくなると思うけど。国民総生産を担保にしてるようなものではないかな。
  • 経済学者ブランコ・ミラノヴィッチ 「世界の格差は縮小に向かっている」 | 先進国の中間層が「困窮感」を覚える理由

    「格差が減った」と感じにくい理由 ──あなたによれば、私たちは「格差の大収斂」の時代に生きていて、世界はこの100年間で類を見ないほど平等になっています。しかし、そのように感じる人がほとんどいないのはなぜでしょうか。 人々は、主に自分の国で起きていることに集中します。1980年から国家内部での不平等の増大がみられました。フランスのような例外もありましたが、米国や英国、中国、インドで起こっていたのはまさにそれであり、それらの国々の人々の関心を占めていました。 そして、経済学者のトマ・ピケティが『21世紀の資論』を出版してからは、世界で不平等が増大しているという認識は一段と広まりました。 私が提唱した「エレファント・カーブ」では、グローバルで見ると、1%の富裕層とアジアの中間層が、他グループとは対照的に所得を増やしている事実を示しています。 世界的な不平等が縮小していることは、アジアで起きて

    経済学者ブランコ・ミラノヴィッチ 「世界の格差は縮小に向かっている」 | 先進国の中間層が「困窮感」を覚える理由
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    otologie 2024/03/28
    自然エネルギーの技術を発展させなければ資源が足りなくなると思うけど。何十年かはそういう停滞期もあるだろうな。
  • エマニュエル・トッド「ロシアの衰退は欧米メディアがもたらした幻想だ」 | 権威主義的な民主主義国家とリベラルな寡頭制国家

    ロシア社会は「停滞してなどいない」 ──西洋が衰退している指標の一つとして乳児死亡率を挙げています。この指標は何を示すものなのですか。 私は1970年から1974年にかけてロシアの乳児死亡率が上昇しているのを見つけ、その後、ソ連が乳児死亡率の統計を公表しなくなったので、1976年に出した自著『最後の転落』で、ソ連にもはや未来はないという判断を下しました。 ですから、この乳児死亡率という指標にそれなりの価値があることは実証済みです。いまこの乳児死亡率を見ると、米国は西側諸国のすべてに遅れをとっています。最も先進的なのは北欧諸国と日ですが、ロシアも進んでいます。 フランスはロシアよりも前にいますが、乳児死亡率が再上昇しかねない動揺のようなものが見受けられます。いずれにせよフランスはベラルーシに遅れをとっているのです。 これが意味するのは、要するに、ロシアについて語られている事柄がしばしば間違

    エマニュエル・トッド「ロシアの衰退は欧米メディアがもたらした幻想だ」 | 権威主義的な民主主義国家とリベラルな寡頭制国家
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    otologie 2024/02/23
    死んで種になることが人間の尊厳だけど同性愛がそれを奪わなければいいのかな。動植物にも慈悲を持てばいいと思うけど。
  • フランス文学者・水林章「日本で第二次世界大戦の清算はまだ終わっていない」 | 2つの文化のあいだを彷徨い「自由」を手に入れた

    水林章(72)はフランス語の著作『彷徨礼讃』(2014 未邦訳)のなかで次のように述べている。 「人は自分の出生の条件に関する一切を選ぶことのできないまことに不自由な存在だが、言語については母語以外の言語を選ぶ自由を行使できる」 水林は出自のうえでは紛れもなく日人だが、2011年以降、18歳のときから学びはじめたフランス語で自らを表現する著作家になった。いまではフランス語表現作家の一人として、広く知られている。水林の著作の大半は白地の装丁が特徴のガリマール社から出ており、パリの書店の新刊コーナーでもひときわ目を引く。 パリと東京を行き来し2つの言語で夢を見る水林は、12年前からフランス語で書くことに専心している(註:12年にわたって日語を「留守」にしたあと、水林は2023年9月に『日語に生まれること、フランス語を生きること』という日語と日社会をめぐる評論を上梓している)。 202

    フランス文学者・水林章「日本で第二次世界大戦の清算はまだ終わっていない」 | 2つの文化のあいだを彷徨い「自由」を手に入れた
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    otologie 2023/12/30
    三権分立は王政イデオロギーの解体だと思うけど四番目に愛があるだろうな。平民と貴族の弁証法みたいな。
  • 地政学者ブリュノ・テルトレが読む「イランとヒズボラが参戦する可能性」 | ハマス・イスラエル戦争はどこまで拡大するのか

    イスラム武装組織ハマスのイスラエル攻撃がきっかけとなり、中東地域は激動の時代を迎えるのか。フランスのシンクタンク「戦略研究財団(FRS)」副所長の地政学者ブリュノ・テルトレが中東地域に及ぶ長期的影響を分析する。 ──パレスチナ自治区ガザを実効支配するハマスの攻撃やそれに対するイスラエルの報復によって、ただでさえ不安定な中東情勢が大きく混乱しかねない状況になっています。中東地域はいま転換点にあるのですか。 「国際秩序に激動が生じている!」といった類のヒートアップ気味の反応は、真に受けないように気をつけたほうがいいです。 ロシアウクライナに侵攻したときも、国際秩序に激動が生じたとは私は考えていません。今回のハマスが実行した作戦についても同じです。地政学のプレートテクトニクスは、もっと長いスパンで動くと考えるべきです。 ──米国が中東で進めていた戦略は、サウジアラビアなどのアラブ諸国とイスラエ

    地政学者ブリュノ・テルトレが読む「イランとヒズボラが参戦する可能性」 | ハマス・イスラエル戦争はどこまで拡大するのか
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    otologie 2023/10/16
    イラン・イラク戦争と南北戦争が似てるんだけど絶対王政の打倒はこういう力学になるかな。
  • 認知科学者ダグラス・ホフスタッターが説く「それでも私たちが外国語を学ぶべき理由」 | AI翻訳は人類を「悲劇のシナリオ」へ導く

    AI翻訳が進化するなか、ピュリッツァー賞受賞の認知科学者ダグラス・ホフスタッターが「手遅れになる前に外国語を学びなさい」と題したエッセイを米誌に寄稿した。自身も苦労して数ヵ国語を習得したホフスタッターが恐れる、「私たちがAIに屈したときに失うもの」とは──。 つたない中国語でスピーチ 私にとって人工知能AI)の最も恐ろしい脅威は、いわゆるシンギュラリティ──人類を凌駕する知能の爆発的な暴走が起こる可能性だ。現在のAI技術水準は破滅的なシナリオを予感させる。 エベレスト登頂に強い憧れを抱く人のなかには、準備に何年もかけ、莫大な資金を費やす人がいる。あなたも同類だろうか? それとも、むしろヘリコプターでエベレストの頂上に降り立ち、絶景を堪能するほうだろうか? では、外国語というエベレストに登る場合はどうだろう? 最近、自分の人生に起きた2つの小さなエピソードがきっかけで、私はこの問題につい

    認知科学者ダグラス・ホフスタッターが説く「それでも私たちが外国語を学ぶべき理由」 | AI翻訳は人類を「悲劇のシナリオ」へ導く
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    otologie 2023/08/29
    ドラゴンはマルチリンガルだけど北欧神話では倒されてしまうんだけどな。
  • 「死」で経済がまわる─ロシアで展開される「デスノミクス」の実態 | 死んでカネを残すことが「合理的選択」になっている

    祖国に勝利をもたらすために──ウクライナとの戦争に参加するロシアの兵士たちは、必ずしも全員がそんな志を持っているわけではない。ロシアではいま、生きて働くよりも「戦場で死ぬ」ほうが遥かにカネになるからだ。自分の命と引き換えに家族の生活を守ることが「合理的な選択」のひとつになっている現状について、ロシアの独立系メディア「リドル」が報じた。 死とカネを崇拝する国家 プーチン政権は「死」というテーマを、なにやら崇高なものとして積極的に利用しはじめた──ウクライナとの格的な戦争が始まった2022年が終わる頃、ロシア国内の知識人たちはそう気づいていた。 「戦場で死を遂げることで人生は価値あるものになる」という言説が広まり、世俗でも宗教の世界でも、多くの指導者が死を「偉業」と語っている。プーチンのロシアでは、死に対する独特な崇拝が広まっているのだ。 この実態をよく見てみれば、現在ファシズム化しつつある

    「死」で経済がまわる─ロシアで展開される「デスノミクス」の実態 | 死んでカネを残すことが「合理的選択」になっている
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    otologie 2023/08/09
    戦後の日本みたいに家庭環境によって社会が分断されるんだと思うけどな。
  • アメリカの次世代の若者たちは「中絶禁止」の可能性をどうみているのか? | セックスをするのが「怖くて仕方がない」

    「セックスに対する考え方を変えざるを得なくなった」 アメリカの連邦最高裁は6月24日に、女性の中絶権を合憲としてきた「ロー対ウェイド」判決を覆した。今後、中絶の是非については州レベルで立法や司法判断が行われ、州によっては中絶ができない、もしくは犯罪行為とみなされるところが出てくる。 これから大人になっていく次世代の若者たち(Z世代)は、「女性が中絶を選択する権利」が認められなくなる可能性について、どう感じているのだろうか。 1990年代中盤以降に生まれたZ世代は、他のどの世代よりも「プロ・チョイス(選択支持=中絶権支持)」派が多いと言われている。ピュー研究所の調査によれば、30歳未満の成人の75%は、中絶は合法であるべきだと考えている。 また、Z世代は、史上最も教育を受けた世代になると見込まれており、「前の世代よりも圧倒的に進歩的」。LGBTQの権利をサポートする可能性がどの世代よりも高く

    アメリカの次世代の若者たちは「中絶禁止」の可能性をどうみているのか? | セックスをするのが「怖くて仕方がない」
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    otologie 2022/07/04
    結果として同性愛が増えるということになるかな。順序が逆だと思うけど。人口の管理はアフリカでも起こったことだろう。
  • ウクライナ人哲学者「自由と民主主義を歴史的に求めてきたウクライナは、専制ロシアを絶対に受け入れない」 | ウォロディミル・イェルモレンコの語るウクライナのアイデンティティ

    ロシア軍の侵攻に対し、団結して抵抗するウクライナの人々の勇姿は、世界を動かしている。 ウクライナの哲学者・作家であるヴォロディミル・イェルモレンコは、ウクライナには自由と民主主義を追求してきた歴史があり、専制の長かったロシアとはまったく違うアイデンティティを持つと、カタールメディア「アルジャジーラ」で述べる。 侵攻で強まったウクライナのアイデンティティ 2月24日、ロシアウクライナへの大規模な侵攻を開始した。クレムリンは「解放軍」としてウクライナに入ったと主張する一方、ロシア軍はウクライナの市民を容赦なく標的にしている。国中の住宅地、学校、病院、商業施設を爆撃し、避難のための人道的回廊を開くという合意にすら違反してきた。 また、ロシア軍はチェルノブイリとザポリージャ原子力発電所を攻撃し、ヨーロッパを原発事故の脅威に晒している。プーチンは、これらすべてをプロパガンダで正当化しようとし、ウク

    ウクライナ人哲学者「自由と民主主義を歴史的に求めてきたウクライナは、専制ロシアを絶対に受け入れない」 | ウォロディミル・イェルモレンコの語るウクライナのアイデンティティ
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    otologie 2022/03/20
    狂信的なナショナリストの集まりではないのか。勝手にそういう連中が投影してるだけかも知れないが。東西ローマ帝国の分断ぐらいの規模で考えてるけど。
  • トーマス・フリードマン「この戦争には歴史的な類似点がない」 | 『フラット化する世界』著者、「接続された世界における最初の戦争だ」

    ロシアのウラジーミル・プーチン大統領のウクライナ侵攻は、通信、衛星、貿易、インターネット、交通網など、かつてないほど緊密に結ばれた世界の中で起きた。 この戦争について「歴史的に類例がない」と指摘する意見を『フラット化する世界』の著者のトーマス・フリードマンが米紙「ニューヨーク・タイムズ」のオピニオン記事に寄稿している。 「リスクと影響は世界中に及ぶ」 米紙「ワシントン・ポスト」は、ロシアウクライナ侵攻に関し、グーグル・マップの渋滞情報からロシア軍の軍事行動や、首都キエフから脱出する人々の動きを見ることができると報じ、「昔なら、現地で何が起きているのかを教えてくれる記者に頼っただろう」という研究者の声を伝えている。 また英紙「ガーディアン」も「初めてのティックトック戦争」と見出しを取り、インフルエンサーたちが戦争の恐怖を記録し発信する様子について報じている。 フリードマンはこうしたグローバ

    トーマス・フリードマン「この戦争には歴史的な類似点がない」 | 『フラット化する世界』著者、「接続された世界における最初の戦争だ」
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    otologie 2022/02/28
    無門関もジハードも知らないからな。広島長崎のことも。だから冷戦を続けようとする。
  • エマニュエル・トッド「今のフェミニズムは男女の間に戦争を起こそうとする、現実離れしたイデオロギー」 | 英米流フェミニズムに見られる「激しい怨嗟」の理由

    「あの敵愾心の強いルサンチマンの運動に辟易している」 ──トッドさんの新著『彼女たちはどこからきて、今どこにいるのか?──女性史の素描』(未邦訳)が2022年1月にフランスで刊行されました。このでは「第三波フェミニズム」やジェンダー理論がかなりきつく批判されています。 あなたに言わせれば、そうしたものは男女の間に戦争を起こそうとするものであり、現実離れしたイデオロギーだとのことです。そんなことを言うと左派のお友達が離れてしまいそうです。どうしてそんなを書こうと思ったのでしょうか。 おっしゃるとおり、私は第三波フェミニズムと呼んでいますが、あの敵愾心の強いルサンチマンの運動に辟易しているところがあるのはたしかです。そこはおそらく私の世代の男性たちと同じです。私の世代は徹頭徹尾フェミニズムでしたし、私の社会環境でもそうでした。 私が驚いたのは、このフランスに英米流のフェミニズムに似た、敵愾

    エマニュエル・トッド「今のフェミニズムは男女の間に戦争を起こそうとする、現実離れしたイデオロギー」 | 英米流フェミニズムに見られる「激しい怨嗟」の理由
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    otologie 2022/02/19
    子供を育てずに義を求めるなんてことはないだろうな。
  • ミシェル・ウエルベック「安楽死を合法化する国、社会、文明は敬意に値しない」 | むしろ破滅させることが望ましい

    2021年4月、自殺幇助を合法化する法案がフランス議会で審議されたことを受け、公の場ではめったに発言しないフランス人著名作家のミシェル・ウエルベックが口を開いた。結果的に議決にはいたらず審議期限を迎えたこの「安楽死法案」だが、ウエルベックは仏「フィガロ」紙に寄稿し、激しい反対意見を述べている。 命題その1:誰も死にたくはない 多くの人は、生命が完全に失われてしまうよりは、弱っていてもあった方が良いと思うものです。ちょっとした楽しみくらいは残っていますから。生命というものは、いずれにしても「弱っていく過程」と言えるのかもしれません。それに、ちょっとした楽しみ以外の楽しみなど、そもそもあるでしょうか(これは掘り下げて考えてみるべき問題でしょう)。 命題その2:誰も苦しみたくはない これは肉体的な苦しみの話です。精神的な苦しみには魅力があり、美的な素材にもなり得ます。こうした苦しみを奪おうという

    ミシェル・ウエルベック「安楽死を合法化する国、社会、文明は敬意に値しない」 | むしろ破滅させることが望ましい
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    otologie 2021/08/30
    社会との繋がりが全てなくなれば死んでいい。国を裏切るということになるかな。
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