組み込みシステム制約とそれに対するアプローチ ―― 模型ロケットに観測システムを組み込んだ「Hamana-5」プロジェクトに学ぶ 松本 哲明 ●電源が安定しない 「TMR」は,当初,コイン型リチウム乾電池CR2032からDC/DCコンバータを使用して,5Vを生成するようにしていました.しかし,安定して5Vを得ることができず,9Vの乾電池に変更し,3端子レギュレータで5Vを生成するように変更しました. では,なぜ安定して電力を得ることができなかったのでしょうか? DC/DCコンバータで安定して電力を得られなかった原因は解明されていませんが,おそらく,ペイロードが必要とする電力と,CR2032が供給可能な電力が関係していると思われます. ペイロードが必要とする電力は,CPUだけで最大500mWであり注1,電源電圧5Vで100mAが必要です(P=VI).実際にはこの半分程度と考えても「250mW
過去の記事を整理・一部リライトして再掲載したものです。 古い技術情報や、 現在、TDKで扱っていない製品情報なども含まれています。 ICやマイコン搭載の電子機器には、電圧変動の少ない安定化した直流が必要です。安定化電源にはリニア電源とスイッチング電源の2方式があります。従来のリニア電源の限界をブレイクスルーして、画期的な小型化・軽量化・高効率化を実現したのがスイッチング電源。スイッチング電源にはパワーソリューションの技術エッセンスが凝縮されています。 リニア方式のACアダプタが重くかさばる理由 電源の基本技術を知るために好適なのは、商用交流を直流に変換するACアダプタです。かつてACアダプタといえば、ズシリと重いというのが通例でしたが、現在では携帯電話の充電器のように、ずいぶん軽くコンパクトなものに代わっています。これは2000年頃から従来のリニア方式にかわり、スイッチング方式のものが主流
回路構成を比較すると、変換方式の違いから若干ですがスイッチング方式の回路のほうが複雑です。また、スイッチング方式は、必ず制御回路(基本的にIC)が必要になります。 使っている部品は似通っていますが、スイッチング方式の方は高耐圧部品を多く使います。これに関しては、コストにも影響が出てきます。 しかしながら、一番の違いは効率で、体積/重量に関してもスイッチング方式が有利だということです。 一つ例をあげるとすれば、最近、特に携帯機器の充電用ACアダプタが小さく軽くなったことにお気づきでしょうか。図11は、よく見かけるACアダプタですが、左はトランス方式、右はスイッチング方式です。仕様を見ると、明らかに小さい右の方の出力が1W以上も大きくなっています。 これは、スイッチング方式では、一度DC化したAC入力(50/60Hz)を高周波のACに変換することで、トランスや出力コンデンサは小さいものが使用で
交流電流を全波整流した脈流 交流電流を半波整流した脈流 平滑回路に通したリップル (電気)の残る脈流 電圧の谷の部分をコンデンサ等からの放電にて補っている。 脈流(Pulsating current)とは、流れる方向が一定で、電流・電圧の大きさに周期的、又は不定期な変動を伴った電流のこと。脈動電流ともいう。 通常は交流電流を整流する事で脈流が作られる。交流を直流に変換する整流回路中の脈流は、平滑回路と呼ばれるコンデンサとチョークコイル(リアクトル)によって波形がなだらかに整形されることで、直流に変えられる。 平滑回路で除ききれなかった波形の乱れはリップル(Ripple)またはリプルと呼ばれる。 半導体技術の進歩によって交流から直流などに変換する電源回路に従来型の変圧・整流・平滑という回路技術(ドロッパ方式)を使わずに、半導体をスイッチとして使用し、入力電流を出力側へ高速度でon/offしな
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コラム電子負荷装置の便利な使い方(2) 掲載日-2017年1月 ※記事は当時の掲載日をご確認ください。現在の製品情報や価格、技術についての最新情報ではない可能性があります。ご了承ください。 電子負荷装置の「不都合な真実」当社の電子負荷装置の基本的な動作モードには、下記(図1)のようなものがあります。 そして被試験物や試験する内容に適した動作モードを「択一」で設定し使用するのが基本です※。 ※定電流+定電圧、定抵抗+定電圧というモードを持つ製品もあります。 実はここに言ってはいけない「不都合な真実」が隠されています(笑)。電源や電池、またDDコンなどの試験には、電流を消費する実負荷(回路)に相当する「ダミー」が必要で、電子負荷装置の普及以前は、摺動抵抗器や消費電力の大きな電球、電熱器などが使用されていました。しかしそれらでは、負荷変動試験など動的な試験が難しいことや、なによりも実負荷のふる舞
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