冷たくなる前のジョン ドアを開けると床に横たわっている。声をかけても起き上がらない。近くに行き、触ると冷たい。 「ああ、やっぱり逝ってしまったのか」 驚きはなかった。もう立とうにも立てないほどに弱っていたのだ。抱っこすると骨と皮だけだった。 昨晩は起き上がろうとバタバタしていたのを見かねてお腹を支えて立たせる。どこかに行きたそうなので、その方向についていく。コックリさんを動かすように。 ジョンは懸命におしっこシートの上まで行き、用をたした。 そういえば16年前、はじめて我が家に来た時も、おしっこシートを必死に探して用をたしていたっけ。あの時を思い出した。 食欲がなくなってもうだめだと思った2年前。食事をドックフードにしたら奇跡の復活を遂げ、死んでも死なないタフなやつの呼び名をほしいままにしていたジョンだが。さすがにもう最期だった。 www.hobiwo.com 冷たくなったジョンを横に、ペ