(2013年8月28日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) スペインのブニョールは28日、グチャグチャした大混乱が勃発する事態に備えている。お祭り騒ぎを楽しむ大勢の人が毎年恒例の有名なトマト祭り「トマティーナ」に参加するために、この小さな街の通りを埋め尽くすからだ。 だが、今年は初めて、参加者が10ユーロの入場料を徴収される。この策は、スペインの経済危機と同国の多くの市や村を襲った財政難を示す強力なシンボルと見なされている。 毎年8月の最終水曜日に開催されるトマティーナは、地元住民や観光客を大勢引き寄せる。参加者は興奮が渦巻くなか、1時間かけてトラックいっぱいの熟れ過ぎたトマトを互いに投げ合う。トマティーナはスペインでも特に人気の祭りに数えられ、米国やコロンビア、さらには中国でも、似たようなトマトを投げ合うお祭りが行われている。 史上初めて入場料を徴収、荷台に乗る人は750ユーロ 今年も街中