バブルはいろいろな形で現れる。しかし、興味深いのは、容易でない経済の移行を推進しようとする時に副産物として発生するケースが非常に多いことだ。実際、1920年代末期の米国株式市場の上昇は、それまで英国が担っていた世界の覇権国としての役割を引き継ぐ方向に米国がよろよろと歩みを進めていた時期のことだった。 1980年代の日本で不動産・株式バブルが発生したのも、先進国に追いつく局面では非常によく機能した輸出主導の成長モデルが経済大国になったことで有効性を失った時のことだった。 今日の中国も同じである。最初に発生した不動産バブルと始まって間もない株式バブルは、投資主導の経済成長から消費の比重が大きい経済成長に移行しなければならない経済における不均衡と大いに関係がある。 そのような移行は容易ではない。なぜなら、既得権益と衝突するからだ。 あえて投資家を煽る中国当局 中国の地方政府の幹部たちは、インフラ