だいぶ前に、中谷宇吉郎の「虹」という少年少女向けの解説のことを記した事があります。中谷の「虹」は虹により色の見え方形状に変化があることを説明するのには光の波動性を考慮した理論が必要であることを、丁寧に説いたものです。その存在を知りながら、虹について反射と屈折だけを考慮した議論を改めて行うのに躊躇するところはありますが、思ってもいなかった結果になっているので、実験も含めて紹介しようと思います。 幾何光学的に虹を扱う場合には、水滴の中心からある高さで水滴に入った光線がどのように水滴内部を通過して戻っていくかを計算することになります。水滴の半径を1として水滴の中心から高さxの位置に入射した光の入射角度αはasin(x)で、屈折角度βはn=sin(α)/sin(β)ですので、asin(x/n)となります。水滴の中を通過した光が水滴の外周に当たって反射するときには入射角と反射角ともβです。そして、水
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