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2014年10月14日のブックマーク (1件)

  • 有田芳生の『酔醒漫録』: 木村久夫遺書全文を公開する

    木村久夫遺書全文 【遺書は田辺元『哲学通論』昭和八年版の欄外に鉛筆で書き込まれていた。カタカナ部分は平仮名で表記する。明らかに誤記と思われるものもあるが、獄にある息遣いと感情の発露によるものゆえにそのまま記録した。遺書とはそうした精神の混乱もふくめて極限にある人間の源的発露であると判断するからである。】 (扉)死の数日前偶然に此の書を手に入れた。死ぬ迄にもう一度之を読んで死に赴こうと考えた。四年前私の書斎で一読した時の事を思い出し乍ら。コンクリートの寝台の上で遥かな古郷、我が来し方を想ひ乍ら、死の影を浴び乍ら、数日後には断頭台の露と消ゆる身ではあるが、私の熱情は矢張り学の途にあった事を最後にもう一度想ひ出すのである。 (1ページ)鉛筆の傍線は私が引いたものである。 父 木村久 住所 大阪府吹田市大字佐井寺四〇二九番地 此の書に向っていると何処からともなく湧き出づる楽しさがある。明日は