インタビューに答えるヘレーナ・カレーンさん 児童ポルノ根絶に向けたセミナーのため6月上旬に来日した国際非政府組織(NGO)「エクパット」のスウェーデン代表を務めるヘレーナ・カレーンさん(62)に、児童ポルノ単純所持禁止の意義やスウェーデンの取り組みを聞いた。(共同=宮川さおり) ―国際的な児童ポルノの現状は。 「多くの子どもを犠牲にして、大規模な市場に成長している。昨年、インターネット上の児童ポルノサイトを監視する英国の民間団体が、約1万2800件の画像を調べた。被害者の約7割が10歳以下とみられ、拷問やレイプもあった。コレクターはより刺激的で新しい素材を求め、犯罪組織はニーズに応えて虐待、製造を繰り返している」 ―主要国(G8)で日本とロシアだけが単純所持を禁じていないが。 「スウェーデンは1999年に禁止した。最近ではインドネシアが2008年、フィリピン09年、韓国は10年。国際社会は