米ノースカロライナ大学チャペルヒル校のジョゼフ・ピベンの研究室で、脳スキャンを受ける生後10カ月のアネッサ。母親のアリア・アーマーが娘をそっとなでる。アネッサは兄が自閉症なので、発症リスクが高い。こうした乳児の脳を定期的に調べ、その変化を検出すれば、早期の診断につながる可能性があると、ピベンらは考えている。(PHOTOGRAPHS BY LYNN JOHNSON) 自閉症になる子どもは、脳の成長が早すぎることがわかってきた。この発見は障害の予防や軽減につながりそうだ。 わが子が自閉症と診断されれば、たいがいの親はショックを受ける。健康そのものなのに、どうしてこうなったのか……。その答えはまだ解明されていないが、自閉症の子どもの脳で起きていることは徐々にわかってきている。 症状が表れるよりもずっと前、早ければ生後3カ月で、自閉症の兆候を検出できる可能性が出てきた。早期に手を打てば、自閉症に伴