ロシア軍の攻撃を受け、炎上するウクライナの首都キーウ=2022年2月24日、ウクライナ大統領府提供・ロイター ロシアが2022年2月にウクライナに侵攻してから24日で2年。一時は首都キーウ(キエフ)近郊まで攻め込まれたウクライナは、その後に被占領地域の一部を奪還した。だが、23年に始めた反転攻勢は行き詰まり、前線ではロシア軍の優勢が伝えられる。その背景には、2人のロシア軍関係者がいる。過去2年の戦況の変遷を振りかえる。 今月17日、ロシアとウクライナ両軍は対照的な声明を出した。23年秋から激戦地となってきたウクライナ東部ドネツク州アブデーフカについて、ロシアのショイグ国防相が「完全制圧した」とプーチン大統領に報告。一方のウクライナ軍のシルスキー総司令官は「より有利な戦線の防衛に移ることに決めた」と述べ、アブデーフカ撤退を認めた。 アブデーフカはドネツク州の州都ドネツクから約15キロに位置す