11月(2011年)のAPEC首脳会議という期限がせまって、ようやくTPP(環太平洋経済連携協定)に関する政府・与党内の議論がスタートした。 貿易サービス自由化というのは古くからある命題だ。あくまで、日本の国益のために、自由化が望ましい。貿易自由化が望ましいとのロジックは経済学の中でも200年程度の長い歴史で実証されているものなので、世界共有財産ともいえる英知である。 試算ではマイナス8兆円、プラス11兆円 もちろん貿易自由化によってマイナスはあるがプラスのほうが長期的に多いことがわかっている。具体的にいえば、内閣府試算などによれば、TPPでマイナス8兆円あるが、プラス11兆円以上である。マイナスは農業などの国内生産者、プラスは国内消費者と国内の輸出者になる。 前提条件などによって多少の誤差があるが、それでもマイナスよりプラスが多いという結論はほぼ変わらない。いつも意見が一致しないと揶揄さ