野田佳彦首相の政敵は、領有権をめぐる争いで対決を避けるために首相が外国政府の要求に対し弱腰だと対応を批判している。一方で、首相は根本的には防衛問題に関してタカ派であり、自衛隊の役割拡大を望んでいるという見方も以前からある。 Agence France-Presse/Getty Images 14日、神奈川県沖の相模湾で行われた自衛隊の観艦式で訓示する野田佳彦首相 14日に盛大に執り行われた海上自衛隊観艦式で、首相は数百人の自衛隊員を前に、そのタカ派的側面をのぞかせた。首相の父は自衛官だった。 首相の訓示には20世紀初めの日露戦争時に使われていた表現が含まれていて自衛隊関係者さえも驚かせた。さらに異例なことに、第2次世界大戦前から日本の海軍兵学校(現在は海上自衛隊幹部候補生学校)で唱和されていた標語も盛り込まれていた。 護衛艦「くらま」の乗員を前に、首相は、「わが国をめぐる安全保障環境は、か