リオ五輪体操女子日本代表の宮川紗枝選手に暴力をふるっていたとして、日本体操協会が速見佑斗コーチの無期限登録抹消措置を発表したことに端を発した問題は、いまや塚原夫妻を中心とした「日本体操協会内のパワハラ問題」に発展している。今回はその問題によって少しずれてしまった、「暴力」がしつけや指導に使われることの問題点に焦点をあてたいと思う。 速見コーチも暴力による指導を受けていた 8月29日に行われた会見で、「被害者」と日本体操協会が認めている宮川選手は、速見コーチから暴力を受けたことは認めながら、速見コーチも暴力について反省しているということ、暴力があったのは1年以上前のことであり、現在は一切暴力がないことを語った。 そして何より速見コーチとの二人三脚で一からやり直したい、より純粋によい体操選手になりたいということを繰り返した。いずれにせよ、一日も早く、宮川選手が健やかに練習に集中できることを願う