(戦闘妖精・雪風 / 神林 長平 / ハヤカワ文庫JA 1984) 最初にお断りしておきますが、ここでご紹介するのは“改”ではありません。1984年に出版されたオリジナルの方です。もちろん“改”も入手してはいるのですが、とりあえず“原点”から先に読んでみようと思ったわけで。ですが、聞いたところによると、構成もストーリーも、それほど大きな違いはないようですね。「派遣軍還る」の“宇宙塵版”と“SFマガジン版”くらいの差はあるのかな、と思っていたのですが。いずれにせよ、“改”を経由して、続編「グッド・ラック」に取り掛かるつもりです。いつになるんだろう?(^^; 8つの独立したエピソードから成っていますが、それらを通じて、ひとつのストーリーというか、ビジョンが展開する構成です。その意味では、連作短篇集と考えるのが適切でしょうか。 舞台となるのは惑星フェアリイです。近未来の南極に、突然出現した紡錘形