「あきたこまちR」という名前を聞いたことがあるだろうか。今後の食の安全と農業を変えてしまうかもしれないといわれているのが、この「あきたこまちR」が内包する問題だ。 秋田県は2025年より、県産米の主力品種「あきたこまち」を、放射線育種米「コシヒカリ環1号」をもとに生み出された新品種「あきたこまちR」に全面的に切り替える方針を打ち出している。 今回、秋田県でこの問題を訴える方から情報や資料提供もあったため、これを機に調べ上げ、改めて説明したい。 実は「あきたこまちR」の問題の根幹には「紙の爆弾」2022年2・3月号で筆者が採り上げた北海道新幹線延伸に伴う有害掘削土処分や、2021年10月号の首都圏最大級の産業廃棄物処分場ともつながる、産業や経済を優先してきた結果、地方が被ることになった被害だという事実がある。 国も企業も責任逃れを続けた鉱山開発によるカドミウム汚染 そもそも、そこかしこの山な
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