イーロン・マスク氏は疲弊し、背中の痛みに悩まされており、同氏の母親は息子にもっと睡眠を取ってほしいと願っている。 「昨晩はよく眠れなかった。残念だが最高の状態ではない」。富豪で起業家のマスク氏は最近サンフランシスコで行われた裁判で弁護士に語った。「動き方が変ですみません。背中がひどく痛いので」とも述べた。 極度に過干渉な経営者だと自覚しているマスク氏は、米宇宙開発ベンチャーのスペースX(スペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ)や電気自動車(EV)大手テスラなど、運営する企業の細事にまで深く関わっており、日常的に夜遅くまで働き、あまり寝ていない。同氏の粘り強さは、再利用可能なロケットや魅力的なEVの製造など超人的な成果につながってきた。 全力で事に当たるその姿勢は、51歳になった自身に個人的な犠牲を強いている。 ...
――筆者のJ・D・バンス氏は、オハイオ州選出の共和党上院議員 *** 2022年の米中間選挙の数日前、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ポーランドにミサイルを撃ち込んだとしてロシアを非難した。それは途方もない意味合いを持つ主張だった。北大西洋条約機構(NATO)加盟国であるポーランドは、NATOの相互防衛協定の恩恵を受けている。この協定では、加盟するいずれの1カ国に対する攻撃でも、すべての加盟国に対する攻撃と見なされる。ロシアの攻撃がポーランド国内に波及すれば、米国は軍事的対応の義務を負うことになるだろう。ゼレンスキー氏はロシアを非難することで、世界初の核保有国同士の戦争を引き起こす可能性のあるドミノを倒そうとしたのだ。 ポーランドに着弾したロケットは、ウラジーミル・プーチン大統領率いるロシアが撃ち込んだものではなく、ウクライナの防空システムから発射されたことが判明した。N
【イスタンブール】トルコの企業は昨年、ロシア軍に必要な機械や電子機器など数千万ドル相当を輸出したことが貿易データで明らかになった。ウクライナへの侵略を巡り国際社会の制裁を受けているロシアが、なぜ戦争を継続できるのかをこのデータは示している。 今回のデータによると、少なくともトルコ企業13社が、樹脂やゴム製品、車両など合計1850万ドル(24億円)を超える品目を、米国の制裁対象となっている少なくとも10社のロシア企業に輸出した。これらのトルコ企業は米国製の製品を3回は出荷している。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)はこのデータを確認した。 これに加え、トルコ企業が2022年3月から10月にかけて、ロシアの軍需産業を対象とした米国の輸出規制に反して米国製の昇降機や発電機、回路基板など1500万ドル相当をロシアに輸出していたこともこのデータで分かった。...
ウクライナは、北大西洋条約機構(NATO)加盟諸国から戦車・りゅう弾砲・弾薬など100万トンを超える軍事装備品を供与されてきた。一方で「NAFO」からは、皮肉・嘲笑・資金調達の形で何トンにも相当する支援を受けている。 NAFO(北大西洋同志機構、North Atlantic Fella Organization)は、NATOの名前をもじっただけで、両者の間に何ら関係はない。サイバースペース探索者やアマチュアのアーティスト、寄付者などが特定の目的で集まった集団だ。ソーシャルメディアでウクライナ支援の投稿を行うほか、ジョージア軍団の義勇兵などの兵士向けに装備品を購入したり、ウェブサイト「聖ジャベリン」のような人道支援運動を援助したりする目的の寄付を取り次いでいる。 創設メンバーの1人の推計では、この取り組みは恐らく100万ドル(約1億4500万円)を超える寄付につながってきた。...
――筆者のエイドリアン・カラトニツキー氏はアトランティックカウンシルのシニアフェローで、間もなく著書「Battleground Ukraine: From Independence to the Russian War(戦場のウクライナ:独立から対ロシア戦争まで)」を刊行予定。 *** 米国の論客やジャーナリストはウクライナのテレビに度々出演し、同国への連帯を表明したり、戦況の分析を行ったりしている。一方で、ロシアの電波では米国からの声はほとんど聞こえてこない。元下院議員のトゥルシー・ギャバード氏や、FOXニュースのタッカー・カールソン氏、マージョリー・テイラー・グリーン下院議員などのウクライナ批判者によるコメントが時折、短い映像で流れてくる程度だ。ロシアのメディアに登場する米国人の論客の大半は、過激な政治活動家だった故リンドン・ラルーシュが率いたラルーシュ運動の後押しで設立されたシラー研
欧州はロシア産エネルギーを使わずに今冬最初の試練を突破した。冷え込みの厳しかった今月、どうにか明かりをともし続けた。成功の秘訣(ひけつ)はここ何年もなかったほど多くの石炭を燃やしていることだ。 大量の石炭消費は、気候変動対策として炭素集約度の高い燃料を手放すと約束した欧州諸国に難しい選択を突きつける。ロシアがウクライナ侵攻後に天然ガス供給を削減したことやフランスの原子力発電所の運転停止が、石炭の復活に拍車をかけている。 2022年の世界石炭消費量は過去最大に達する見通しとなっており、その一因は欧州の需要だと国際エネルギー機関(IEA)は今月述べた。「石炭はこれからも世界のエネルギーシステムにおける二酸化炭素排出の原因として断トツの1位であり続ける」とIEAは指摘。世界的な需要はいずれ横ばいになり、2025年以降減り始めると予想した。 ...
――筆者のエリオット・コーエン氏は米ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院の教授。戦略国際問題研究所(CSIS)で戦略分野のトップも務めている *** 2月24日、ロシアはウクライナに多方面から侵攻し、ロシア帝国を再び確立するための戦争を始めた。だがこの戦争は、そのとき始まったわけではない。ロシア軍がクリミアを占領し、ドンバス地方に押し寄せた2014年に始まったわけでもない。むしろ、少なくとも20年以上前、ソ連が崩壊して数年のうちに、ロシアがかつての権力を回復するためにさまざまなキャンペーンを始めたときから始まっていた戦争だ。 つまり、ロシアのウクライナ攻撃は、通常の権力奪取ではないのだ。だからこそ、多くの専門家が誤解している。 ...
新型コロナウイルスへの中国の対応が世界のモデルになるとみられていた頃を覚えているだろうか。西側諸国の公衆衛生の専門家たちは、感染拡大初期に実施されたロックダウン(都市封鎖)がひどい結果をもたらした後、「ウィズコロナ」政策へと移行した米国の厄介な民主的決定に代わるものとして、中国の「ゼロコロナ」政策を好意的に見ていた。そうした評価ももはやこれまでだ。 新型コロナの感染が初めて確認されてから間もなく3年となる中、中国では記録的な感染者数が報告されている。1日当たりの新規感染者数は過去最高に達し、2カ月間にわたり封鎖された上海で4月に急増した際の水準を上回っている。中国全土で感染が拡大しており、複数の都市で再びロックダウンが敷かれている。ノムラは、中国の国土の5分の1以上が移動制限の対象になっていると推定している。 最近の感染拡大は、ウイルスの変異に伴って感染力が高まっていることを考慮すると、大
テレンス・キーリー氏は米資産運用大手ブラックロックに約10年間在籍した後、一般的な認識とは異なる結論に達した。「ESG(環境・社会・企業統治)はうまくいかない」というものだ。 キーリー氏は同社在籍時、中央銀行や財務省、ファミリーオフィス、政府系ファンドとの関係を醸成するグループの統括者を長年務めた。これら投資家の一部は政治家やアクティビスト(物言う株主)からの圧力にさらされ、ESG要素が不十分な企業への投資を避けようとした。ブラックロックは顧客が自らと同じ価値観を持つ企業に資金を振り向けるのを支援した。 キーリー氏は、ESG戦略がリターンの創出で信頼できるものでもなければ、変革に向けた真の起爆剤でもないことが明らかになった、と述べた。同氏は新著「Sustainable:...
月刊医学雑誌「ラジオロジー」に15日発表された研究論文で、マリフアナ(大麻)を吸う人は、非喫煙者やたばこだけを吸う人に比べ、肺気腫や気道の炎症などの症状の発生率が高いことが示された。 この研究のために胸部スキャンを再調査した56人のマリフアナ喫煙者の半数近くは、気道に粘液が詰まっていた。一方、この状態はマリフアナを吸わない他の90人の参加者にはあまり見られなかった。 オンタリオ州のオタワ病院でこの研究の実施を支援した放射線科医は「マリフアナは安全だという一般的な認識があり、人々はマリフアナがたばこよりも安全だと考えている」と指摘。「この研究は、これが真実ではないかもしれないとの懸念を抱かせるものだ」と述べた。 ...
ジェーン・ヤンさん(51)のスマートフォンに、見覚えのない番号からテキストメッセージが送られてきた。「今夜、例のサロンに行かない?」。それはいつ起きてもおかしくない誤送信に見えた。 実際、これは相次いで発生している詐欺の一例だ。オンライン犯罪に関する消費者の苦情を扱う米連邦捜査局(FBI)のインターネット犯罪苦情センターによると、米国では昨年この詐欺の被害総額が4億2900万ドル(約645億円)余りに上っている。 送り主とやり取りを始めてから3カ月後、ヤンさんの損失額は160万ドル(約2億4000万円)超に膨れ上がっていた。法執行当局によれば、今年に入ってテキストメッセージやソーシャルメディアを通じて大量のメッセージが携帯端末に送りつけられている。ヤンさんもその被害に遭った。 ...
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