Linuxにおけるデバイスファイルはデバイスをファイルという概念を通して扱えるようにしたものです。デバイスファイルは通常のファイルと同様に読み書きを行うことができます。しかし実際には、その読み書きはデバイスドライバを通じてデバイスの制御に変換されます。 この記事では、デバイスファイルへの読み書きがどのようにデバイスの制御に変換されるのかを説明します。デバイスファイルはデバイスドライバとファイルの2つのコンポーネントに依存したものであるので、最初にデバイスドライバ、次にファイルについて説明し、最後にデバイスファイルがどのようにデバイスドライバと結び付けられるかを解説します。 この記事の内容は主に詳解 Linuxカーネル 第3版及びhttps://github.com/torvalds/linux/tree/v6.1によります。 目次 デバイスドライバ デバイスドライバの実例 read_wri
早朝の寝る前ぐらいの時間にぼやっと下記の様なツイートしたらちょっと反応を貰ったので、取り留めは無いが自分なりに考えていることを書いてみる。 人を育てるのも仕事の内というのは完全にその通りなんだが、そこにドキュメントや本があるから読みます、触って作ってみます、生きたコードを読みます、以外に学ぶ方法なんかねえし、知らねえよ。ただやればいいだけの事に説明も何も無いんだよな……。マジ分からん……。— joker1007 (アルフォートおじさん) (@joker1007) March 2, 2023 タイトルは雑に書いたけど、能力を高めるというと範囲が広過ぎるので、技術的な意味でできる事が増える、ということをテーマとして話をしていこうと思う。基本的に自分の考え方の話なのでそこは御留意ください。 ツイートした通りで、状況や対象に依って割合は変わるかもしれないが基本的にそのためにやることは3つしかないと
積読を消化しようというテーマの、読書感想文連載 の2冊目です。 導入『自分たちは、クラウドネイティブじゃなくてマネージドネイティブなんだよ…』 TIGの原木です。 最近、冒頭のような開発者の嘆きを人づてに聞く機会があり、今も脳裏に残り続けています。 昨今のITシステムにおいて、クラウドサービスは欠かせないものとなっています。しかしユーザー、そして開発者として大きな利便性を享受する裏で、クラウドサービスによって巧妙に隠蔽された裏のソフトウェアを意識する機会は減り続けているのではないでしょうか? Webサービスにおいて、RedisやMemcachedに代表されるキャッシュサーバーもそのようなソフトウェアの1つです。 キャッシュサーバーは、Webアプリケーションなどデータの読み込みや保存を効率化するために欠かせない存在ですが、同じデータストアであるRDBMSなどと比較していま一歩隠れた存在だと思
TOPインタビュー「3年前に戻れるなら、同じ意思決定はしない」マネージャーをなくしたサイボウズから学ぶ、フラット型組織でできないこと サイボウズ株式会社 開発本部副本部長 兼 New Business Division 副本部長 岡田 勇樹 2007年に新卒でサイボウズに入社。エンジニアとして「サイボウズ Office」や「kintone」の開発に参画。2014年に東京から地元大阪にUターンし、マネージャーとして大阪開発拠点の立ち上げを主導。現在はエンジニア採用に携わりつつエンジニア組織のマネジメントに注力。阪神タイガースのファン。 3年前、「kintone」や「Garoon」などを手掛けるサイボウズの開発本部が発した「マネージャーをなくす」宣言。多くのエンジニアを抱える大所帯で、業界でも先駆けとなる組織階層の撤廃は、大きな驚きをもって受け止められました。職能ごとに整理された組織から、プロ
※この投稿は米国時間 2022 年 12 月 1 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。 オンラインで、組み立て式のテーブルを注文したとします。ところが、パッケージを開けてみると、組立説明書が入っていません。完成品がどんなものかはわかっていても、それぞれのパーツをどう組み立てればいいのか、まるでわかりません。設計が不十分な API を使うコンシューマ開発者も、同じような経験をしているといえます。適切に設計された API なら、容易に見つけ、検索してアクセスし、使用することができます。高品質の API は、コンシューマ開発者がアイデアをひらめき、新しいユースケースを作り上げる手助けになってさえくれます。 もちろん、API 設計を改善する方法はあります。たとえば、RESTful のプラクティスに従うなどです。しかし、お客様が知らず知らずのうちに、ちょっとした不便
こんばんちは、スーパー太っちょWebディレクターです。 スーパーは太っちょにかかります。 "発注者"とありますけれども、依頼者でもいいです。つまり「クライアントと受注者」だけの話ではなく、上司部下でもいいし同僚への依頼でもいい。基本は変わらんのでありまして。 「仕事を発注する力」なのだけど、それが低すぎてうまくいかないパターンが多いなぁと。「伝えるべきことを伝えてない」という"あるある"なのだけど、根本はそうではなくて。ざっくり言うと「依頼フォーマットに記入する」だけになってるからそうなるのではないかと。 僕はこれを「発注力」と呼んでいるだけど、軽視されているなぁと。なんちゅーか「運転ができればタクシードライバーができる(という誤解)」ぐらいには、スキルとして意識されてないのでは?と。 というわけで、Webディレクターじゃなくても万人に重要な「人に仕事を依頼するときに意識すべきこと」の話。
「森の民(The Forest People) 」と「山の民(The Mountain People) 」の中で、人類学者 Colin Turnbull は、二つの社会を対照的に描きました。山岳地帯では、資源は乏しく、人々は常に飢餓の淵にいました。彼らが発達させた文化は、ぞっとするようなものでした。母親は、赤ん坊がなんとか生き延びられるかもしれぬ程度に成長するやいなや、捨て子たちの放浪集団にその子を遺棄しました。暴力、残虐行為、そして裏切りが、常態でした。 対照的に、森林地帯には豊かな資源がありました。ひとりの人が基礎的な必要を満たすには、一日に半時間も使えば十分でした。森林地帯の文化は、山岳地帯の文化を鏡に写したように逆になりました。大人たちは協力して子育てし、子供たちは、自分で自分の面倒をみる準備がすっかり整うまで、育てて貰い、愛されました。誰かが誤って誰かを殺してしまった場合(故意の
概要 AWS で人気のサービス DynamoDB についての論文が公表され巷で噂になっていたと思う。 今回は、その論文を読み込んでいき、ざっくりまとめていくという記事になります。 完全趣味な記事なので、興味ある人がいれば幸いです笑 Abstract まず論文のタイトルですが、「Amazon DynamoDB: A Scalable, Predictably Performant, and Fully Managed NoSQL Database Service」と題したものとなっています。 Amazon DynamoDB は、NoSQL とよばれる部類のデータベースサービスです。 一貫した耐久性、可用性、パフォーマンスを提供してくれるマネージドなサービスなのが特徴ですね。 冒頭、2021年に66時間にわたる「Amazon Prime Day」中にピーク時8920万リクエスト/秒をさばいてい
言語実装 Advent Calendar 2022の1日目の記事として書いた。 Lisp Advent Calendar 2022でも枠が空いていたのでダブル投稿。 プログラミング言語を実装してみたい!と思ったらまずは簡単なLispインタプリタから始めるというのは一つの王道だと思う。 複雑な構文解析は要らず最低限の再帰下降法パーサで手に入る構文木を、そのまま再帰的な関数で実行していくtree walking評価器。メモリ確保もヒープにそのまま置いていって、メモリ解放は実装言語のGCに任せるなりプログラムの終了時までやらなかったり。そんなインタプリタを作る経験から得られるものは非常に大きく、どんなプログラマでも一回は試してみてもいいのではないか?と思っている。(個人的な感想です) そんな簡易Lispを実装してみて沼にハマってしまい、より精緻な言語処理系を作りたいと思ったとする。その時点で:
re:Invent2022 4日目、Dr. Werner Vogelsのキーノートにおいて、「The Distributed Computing Manifesto」というドキュメントがNew Articleとして紹介されました。 The Distributed Computing Manifesto | All Things Distributed Amazonという超巨大なサービスが、モノリスの状態からその時まさに分散コンピューティングを推進していく転換点における考え方を示した貴重なドキュメントになっており、また、Werner自身も言うように、今後のAWSの進化の方向性を示唆する内容にもなっています。 温故知新ってこと…?!! ( ゚д゚) ガタッ / ヾ __L| / ̄ ̄ ̄/_ \/ / まさにそんな雰囲気。 文書の位置づけ こちらのサイトに追加されたドキュメントという位置
はじめに bash などのシェルには [ ... ] と [[ ... ]] の二種類の比較方法があります。一つはコマンド、もう一つはシェルの文法なのですが、具体的にはこの二つは一体何が違うのでしょうか? そもそもなぜ似ている機能が二つもあるのでしょうか? この記事は言語設計者の気持ちになって考えることで、その理由を解き明かそうという記事です。 なお、違いについての簡単な説明については「test と [ と [[ コマンドの違い - 拡張 POSIX シェルスクリプト Advent Calendar 2013 - ダメ出し Blog 」の記事がよくまとめられていますので紹介します。一通りの違いを素早く知りたい方はこちらを参照してください。 参考 シェルの歴史や種類については「シェルの歴史 総まとめ(種類と系統図)と POSIX の役割」に詳しくまとめています(系統図とか頑張って書いたので見
Amazon Web Services ブログ データサイエンス100本ノックが SageMaker Studio Lab からすぐに学べるようになりました 2022 年夏の甲子園は、決勝で満塁ホームランが出る記録的な試合となりました。球児が野球のノックを受けるのなら、エンジニアが受けるノックは何でしょう ? 本記事では「データサイエンス 100 本ノック(構造化データ加工編)」を Amazon SageMaker Studio Lab で簡単に学ぶ方法をご紹介します。データサイエンス 100 本ノックは、データベースのテーブルや CSV ファイルといった表形式のデータから欲しいデータを取り出す方法を学べる教材です。 GitHub で公開されており、 2022 年 8 月時点で 1,800 を超える Star がつけられています。 データサイエンス 100 本ノック(構造化データ加工編)ト
デジタル庁の設立から1年が経過しました。本ページでは、2021年9月から2022年8月までの活動を報告いたします。 PDF形式でも同じ内容がご覧いただけますので、ご活用ください。 デジタル庁活動報告(2021年9月から2022年8月)(PDF/22,215KB) 主な出来事デジタル庁の活動方針成果と進捗組織づくり今後の取組主な出来事設立から1年で、着実に改革やサービスを前進 2021年5月12日 準備室立ち上げ9月1日 デジタル庁発足10月20日 マイナンバーカードの健康保険証としての利用開始10月26日 ガバメントクラウドの対象となるクラウドサービスの決定12月20日 新型コロナワクチン接種証明書アプリ / Visit Japan Web運用開始12月24日 デジタル庁発足後初の「デジタル社会の実現に向けた重点計画」の閣議決定2022年4月27日 キャッシュレス法の成立5月10・11日
松塚先生は、コロンビア大学でPh.D.(教育経済学)を取得後、コロンビア大学教育経済学研究所研究員、一橋大学大学教育研究開発センター准教授等を経て、2018年から一橋大学森有礼高等教育国際流動化機構教授を務る教育経済学の専門家で、以前に『経セミ』に以下の記事をご寄稿いただきました。 松塚 ゆかり「企業が大卒に求める資質と技能 (1):労働市場の流動化により何が変わるか」『経済セミナー』2019年6・7月号。 松塚 ゆかり「企業が大卒に求める資質と技能 (2):人材の国際流動化時代における高等教育」『経済セミナー』2019年8・9月号。 この度、一橋大学での松塚先生の講義「教育と経済」「教育と経済発展」の内容をふまえて、本書が生まれました。本書は、世界共通の標準的な教育経済学のテーマ、理論、トピックを中心に、日本の事例を織り交ぜてまとめられた入門書です。テクニカルなレベルを抑えつつも、理論の
多くの企業がデジタル戦略を進める中で、「IT=外部委託」から、「デジタル組織の内製化」へと舵を切り始めています。しかし、内製化の実現には投資計画や組織づくり・文化づくり、経営層と現場の意識改革、採用・育成など、あらゆる領域の変革が必要です。株式会社メンバーズ主催のセミナー「カインズを支えるデジタル内製化組織の作り方」では、200名以上のデジタル部隊を内製化したカインズの先進的な取り組みを紹介します。開発からマーケティングまで行うデジタル組織の立ち上げから今後の戦略まで、立役者である同社CDOの池照直樹氏が語りました。本記事では、いきなりデジタルを推進する前に、最初に実施した「顧客戦略」について解説します。 ・2記事目はこちら ・3記事目目はこちら 企業のデジタルシフトが進む中で注目される「内製化」 西澤直樹氏(以下、西澤):みなさん、こんにちは。株式会社メンバーズの西澤と申します。本
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