長い歴史が育んだベルギーの「ビール文化」はユネスコの無形文化遺産にも登録されている。その国で今、最新技術を駆使して、画期的なノンアルコールビールの開発が進んでいる。それは世界のビール産業を変えるのか? 世界最大手のビール会社アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)の本社にある研究所は企業秘密のベールに包まれていて、普段はめったに見学できない。ところが今はぜひ見せたいものがあるらしい。同社の研究所の正式名称はグローバル・イノベーション&テクノロジー・センター。ベルギーの首都ブリュッセルから東へ車で30分ほどの都市ルーベンにある低層の黒い建物だ。デビッド・デ・シュッター所長が建物内を案内してくれた。 ベルギーは最も古くからビールが造られてきた国の一つ。研究所の通りを挟んだ向かいには、ベルギーのラガービールとしてよく知られている「ステラアルトワ」の醸造所がある。ルーベンの街に縦横に延びる

