女子の症状は男子ほど目立たない 最初にお断りしておきたいのですが、人数の上で、男性よりも女性に発達障害が多い、という事実はありません。 明らかにASD(自閉症スペクトラム障害)は男性優位です。さまざまなデータがありますが、ASDについては7~8割以上が男性、あるいは9割が男性という報告もあります。ADHD(注意欠如多動性障害)は、以前は男性に多いとされていましたが、今ではそれほど男女差がないことがわかっています。数は多いとは言えませんが、「女性の発達障害」には独特の悩みがあります。 そのひとつは、「見逃されやすい」ことです。そのため発見が遅れがちです。ASDはそもそも女性は少ないため、これは特にADHDが中心の話になります。 ADHDの特徴である多動・衝動性は、幼少期や児童期の男子によく見られるものです。その特徴として、授業中にじっとしていられない、よくケンカをする、感情が爆発する、といっ