フェイスブックが社名を「メタ(Meta)」に変更し、「メタバース」への関心が急速に高まっている。 実際のところメタバースの定義さえ曖昧だが、中国では「金を産みそうな未来技術」として言葉が一人歩きし、ひともうけを企むインフルエンサーや企業が湧き出て収拾がつかなくなっている。 中国は「メタバース元年」 メタバースはざっくりいうと「人々が集い、現実に近い体験ができる仮想空間」で、目新しい概念ではないが、中国では「メタバース元年」という言葉が春先から流行語になりつつあった。 今年3月には、中国のメッセージアプリ「WeChat」を運営するテンセント(騰訊)が出資し、メタバースの実現に最も近い企業の一社とされる米ゲームプラットフォーム「ロブロックス(Roblox)」が上場。これに続いて、夏にはTikTokを運営するバイトダンス(字節跳動)が中国最大のVR機器メーカー「Pico」を50億元(約900億円