北朝鮮は、自らが一層孤立の度合いを深めたことを自覚しなければならない。 国連安全保障理事会が北朝鮮に対する制裁決議を採択した。5回目となる制裁決議で、その内容は今までより大幅に強化された。共同提案国は過去最高の53カ国に上った。 北朝鮮産鉱物資源の輸入や、北朝鮮向けの航空燃料輸出が原則禁止となる。外貨獲得の主要な手段を北朝鮮から奪い、輸入に頼るしかない燃料を止める過去に例のない措置だ。 さらに、北朝鮮を出入りするすべての貨物の検査を各国に義務付け、北朝鮮の銀行による他国への支店開設も禁止された。制裁逃れに関与した北朝鮮外交官は国外退去となる。 金融制裁では、米国がマカオの銀行に科して北朝鮮の資金が凍結されたことがある。この時は、困った北朝鮮が解除を強く求めてきた。今回も同様の効果を期待したい。 鍵となるのは中国の対応だ。北朝鮮の貿易は、南北間の取引を除けば約9割が中国とのものだ。中国による