コールドスポットとは、2004年に発見された周囲の宇宙空間より異常に冷たい巨大な領域のことだ。宇宙マイクロ波背景放射(Cosmic Microwave Background、CMB)の分布の観測時に発見された。 この宇宙空間を満たす宇宙マイクロ波背景放射の存在は、お馴染みの「ビックバン理論」の最重要証拠の一つだが、これによって宇宙には平均10万分の1ほどの温度ムラがあることがわかっている。そしてその中でも異常に冷たく大きな領域、それがコールドスポットである。 コールドスポットは、130億年前に宇宙が誕生したときに出来たものだ。2004年、NASAのWMAP衛星で発見され、2013年、ESAのプランク計画で確認された。このスポットでは、宇宙背景放射の温度が周囲よりも摂氏0.00015度だけ低い。 このコールドスポットと呼ばれる奇妙な領域がなぜ出来たのかについて、科学者たちは長いこと論争を続け