「移民者ラッパー」からの卒業──『日本移民日記』のタイトルにも入っている「移民」という言葉は、これまでもMOMENTさんの活動において、自ら「移民者ラッパー」と名乗るなど象徴的に使われてきましたが、この本では「移民」をかなり広く定義していることが印象的でした。たとえば第1回「『いない』と言われても僕はここに『いる』」では、「『移民』という言葉が英語でどんな意味なのか、法律的にどんな意味なのか、クソほども興味がありません」と断った上で、「私が言う『移民』は『違う地域・文化圏から来て今ここに住んでいる人』を意味します」「田舎に生まれ育った人が上京した場合も、その文化の違いによって深くて濃い経験をするのならば、その人は自分を移民と呼んでよいでしょう」と書いています。ここは議論を呼ぶポイントとも思ったのですが。 MOMENT JOON(以下、MJ):僕の周りの留学生たちは、みんな「大歓迎!」という