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ブックマーク / psychodoc.eek.jp (3)

  • カプグラ症候群

    あなたの両親や恋人は、実は何者かに送り込まれた物そっくりなにせものかもしれない。 さらには、あなた自身さえもが、自分でも気づかないうちににせものにすりかえられているのかもしれない。 フィリップ・K・ディックなどのSFを読んでいる人にはおなじみのテーマですね。私たちのアイデンティティにまつわる根源的な不安をかきたてるテーマだと思うのだけれど、実はこうしたシチュエーションというのは、ディックの小説の中だけの話ではない。現実に、こうした不安の中に生きている人は存在するのである。精神科では、その症状を「カプグラ症候群」(あるいは、「ソジーの錯覚」)という名前で呼んでいる。 この症状が最初に報告されたのは1923年。フランスのJ.CapgrasとJ.Reboul-Lachauxのふたり(症状名は、カプグラ医師の名前をとったわけだ)が記載した最初の症例は、次のようなものだったという。 患者は53歳の

    pha
    pha 2013/03/22
  • 境界例とインターネット

    1.うつ系サイトについてちょっと考えてみる えー、今回はちょっと微妙な話。というか、当事者が見ているかもしれないところで書くのはどうも気が引けるし、まったく見当外れなことを書いてしまうリスクもあるので書いていいものかどうか迷ったのだけれど、一応私なりの理解、ということで書いてみます。 なんだかまどろっこしい書き方になってしまったのだけれど、何の話かというと、ネット上にあまた存在する「精神系」とか「系」とかいわれるサイトのことである。彼ら(明らかに女性が多いので、「彼女ら」としてもいいか)は一様に抗うつ薬や睡眠薬など薬の名前に詳しく、毎日の虚しさや、自傷行為や大量服薬を繰り返す日々について詳しく記した日記を書いている。中には、ショッキングなリストカットの写真を載せている人もいたりする。 なぜ、こうしたサイトがこんなに多く存在するのだろう、というのが私が感じた疑問である。なぜ、彼らはサイトを

    pha
    pha 2012/05/18
  • おじろく、おばさ

    長野県の南部、飯田のあたりは、高山の多い信州の中でも特に山深いところである。平地といえるような土地はほとんどなく、ろくな道すらないのだけれど、そんなところにも古くから人は住んでいるもので、天竜川に沿ってぽつぽつと小さな集落がいくつか点在している。 そうした集落をひとつひとつ数珠繋ぎするようにして、豊橋と辰野を結ぶ飯田線が全通したのが昭和12年。なにせ平らな土地のほとんどない深い山地のこと、さぞかし難工事だっただろうことは想像に難くない。さてその飯田線に、中井侍(なかいさむらい)という、ちょっと変わった名前の無人駅がある。長野、静岡、愛知の三県の県境あたりに位置する駅である。 と、なんだか紀行文のように始まったのだけれど、別に私はこの中井侍に行ったことがあるわけではない。飯田線にも乗ったことはない。ただ、ある精神医学誌の論文にこの地域のことが載っていたので、ちょっと興味を惹かれただけである。

    pha
    pha 2007/04/01
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