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カプグラ症候群
あなたの両親や恋人は、実は何者かに送り込まれた本物そっくりなにせものかもしれない。 さらには、あな... あなたの両親や恋人は、実は何者かに送り込まれた本物そっくりなにせものかもしれない。 さらには、あなた自身さえもが、自分でも気づかないうちににせものにすりかえられているのかもしれない。 フィリップ・K・ディックなどのSFを読んでいる人にはおなじみのテーマですね。私たちのアイデンティティにまつわる根源的な不安をかきたてるテーマだと思うのだけれど、実はこうしたシチュエーションというのは、ディックの小説の中だけの話ではない。現実に、こうした不安の中に生きている人は存在するのである。精神科では、その症状を「カプグラ症候群」(あるいは、「ソジーの錯覚」)という名前で呼んでいる。 この症状が最初に報告されたのは1923年。フランスのJ.CapgrasとJ.Reboul-Lachauxのふたり(症状名は、カプグラ医師の名前をとったわけだ)が記載した最初の症例は、次のようなものだったという。 患者は53歳の
2009/06/11 リンク