◇北米向けのテレビ供給のメキシコ工場売却も検討 パナソニックが中国でのテレビの生産から撤退することが31日、分かった。1987年に開始したテレビの現地生産は同社の中国市場進出のシンボルだったが、近年は現地メーカーとの価格競争で採算が悪化していた。液晶テレビ年間約20万台を生産してきた山東省の工場の操業を30日に停止しており、運営する合弁会社は清算する。今後は現地メーカーに生産を委託、テレビ販売を継続する。また、北米向けにテレビを供給するメキシコ工場(年産約50万台)の売却も検討しており、自社生産を日本、欧州、東南アジアなどに集約、テレビ事業の赤字体質脱却を図る。 パナソニックの中国でのテレビ生産は、78年に来日した中国のトウ小平副首相(当時)が創業者の松下幸之助氏に中国近代化への協力を要請したことが端緒だ。87年に北京にブラウン管テレビの合弁工場を設立。その後は薄型テレビの生産拠点を整