昔から、地名が苦手だ。 地名の出てくる話をしなければならない状況に置かれると、だから、ひどく緊張する。 これまでにも、色々な場面で、地名の読み方を間違えて恥をかいてきた自覚がある。 ただ、これは、仕方の無いことだとも思っている。 地名には、あらかじめ知らないと正しく読みくだせないものがかなりの割合で含まれているからだ。 だから、こと地名に関しては、言い間違えることや読み間違えることを、いちいち恥だと思わない方が良い。 結局のところ、われわれがある土地に馴染むということは、地名の読み方や由来を知るところからはじまって、少しずつその地域の人情や風俗を把握して行く過程にほかならないからだ。 人名についても同様だ。 読み間違えるところからはじまる友情もあるし、幸運なケースでは、訂正と謝罪から出発する愛情だってないとは言えない。 逆に言えば、安易な類推を許さないところに、固有名詞の固有名詞たる所以が
急にハロウィンが盛り上がり始めた。 流行りものに対してはどう折り合いをつけていいか悩む。 ゾンビのメイクして渋谷でイエー!とかやるのはどうなんだ。でもなんだかちょっと楽しそうではないか。混じりたい、恥ずかしい。 そこで自分でルールを決めたパーティを開催することにした。
嵐の新作アルバム『THE DIGITALIAN』が発売された。タイトルでも示されているように、全体的にエレクトロ/デジタルに大きく振ってきたアルバムである。具体的に言うと、シンセサイザーの多用、ヴォコーダー処理の多用、打ち込みのビートがおもな特徴として挙げられる。 冒頭の「Zero-G」は、そんなアルバムのコンセプトがよく表れている。とくに注目したいのは、ヴォーカルのエレクトロ処理が非常に強いことで、曲によっては、ヴォーカルを細かく刻んでもいる。このヴォーカル・チョップは、ダンス・ミュージックの領域ですっかり一般化した手法だが、嵐もこれを取り入れてきた。この点、重要視したい。というのも、日本の歌謡曲は長らくメロディ重視で受容されてきた経緯があるからだ。ヴォーカルをエレクトロ加工し、さらに声を細切れにまでするということは、メロディ重視という歌謡曲の呪縛を逃れ、ビート・ミュージックに寄っていく
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