テレビの中継でオバマの退任演説を見た。 なかなかいい話だった。 でも、いい話というのは確かなんだけど、失敗を失敗と認めるわけにはいかない苦しさが出ていたと思う。少し熱気や盛り上がりに欠ける演説だった。それは退任演説ということもあるだろうけれども、やはりオバマのようなスタイルの政治の問題点が明らかになりつつあるからなんだろうな、と思った。 オバマが大統領になった時に多くの人々がアメリカ社会は大きく変化するだろうと思っていた。しかし8年後の今、オバマの政治のためにアメリカ社会が本質的な意味で変化したと考える人はおそらく一人もいないだろう。オバマの政治の方向というのはアメリカ社会を根本から変えるようなものではなかった。だからオバマの政治によってアメリカの社会は全然変わらなかった。 オバマの政治は基本的に、経済的にも社会的にも自由主義的なものだった。その政治の方向は、TTPとTTIPの推進の仕方に