文芸誌「小説幻冬」と、ネットを使った文芸投稿サイト「ピクシブ文芸」を同時に立ち上げた幻冬舎の見城徹社長に、電子時代の出版社の生き残り策を聞いた。(インタビューは2017年1月11日) ――出版不況のなか、あえて昨年10月、「小説幻冬」を創刊し、同じ日に投稿サイト運営会社ピクシブと組んで文芸投稿サイト「ピクシブ文芸」を始めました。その狙いはどういうものでしょうか。 「まずピクシブ文芸に関して言うと、いまの時代は才能のある若い人がアニメやゲームやネットの世界、たとえばSNSとかね、そういうところに行く。一昔前までは文字の世界、まぁ要は小説ですよね。そういう文芸の世界にきたはずの才能がそっちに流れている」 「そこで電子の世界に行く才能を僕らは取りこぼしてはいけないな、と。これが今回やろうとした一番のきっかけです。それで、そのためには、ちゃんとした仕掛けをつくらないとダメだろうと思ってピクシブと組