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日本は、アメリカ・中国に次ぐ「世界3位の経済大国」とよく言われます(2008年までは世界2位)。ここでの3位は、GDPの「総額」の順位です。しかし、一国の経済水準は、GDPの「総額」ではなく、「国民1人当たり」で比較するのが、世界の常識です。 日本の2021年の1人当たりGDPは3万9340ドルで、世界28位です(IMF調査)。2000年には世界2位でしたが、そこから下落を続け、世界3位どころか、先進国の中では下のほうになっています。 経済の話題になると、景況感指数・物価上昇率・失業率・平均賃金といった数字がよく取り上げられますが、これらは経済の一部分に光を当てているに過ぎません。総合評価としてもっとも大切なのに日本ではあまり注目されていないのが、1人当たりGDPです。 日本や主要国の1人当たりGDPはどのように推移してきたのでしょうか。そこから日本にはどういう課題が見えてくるでしょうか。
1月23日に反ワクチンやノーマスクを訴えるデモが東京、大阪などの大都市圏を中心に全国各地で開催された。東京では前日の22日に新型コロナウイルスの感染者数が初めて1日あたり1万人を超え、過去最多になったことが報じられた直後。前々日にはまん延防止等重点措置が16都県に適用されたばかりで、オミクロン株の流行による急速な感染拡大が続く状況下であったが、行進した人々はマスクを付けずに「ワクチン反対」「日本の未来の子どもが殺されている」などと叫んだ。関係者によると、東京だけでも1000人程度が集まったとみられる。 このような反ワクチンデモは世界中で先鋭化している。フランスでは、1月8日、新型コロナウイルスのワクチン接種を義務化する政府法案に抗議するデモが各地で行われ、政府側の推計でおよそ10万人が参加。ドイツでも、現在の医療従事者らのみという接種義務の対象が広がる可能性が高まったことから、昨年末から特
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ここでお話しする「外食」というのは、特別のご馳走ではなく、自宅以外で食べる普段の食事の意味である。さらに詳しく規定すると、酒を飲むための食事ではなく、たとえば子供連れの家族がする食事の意味である。 私のような糖尿病持ちの人間が、自宅以外で食事する、つまり外食することは、どの地域でも簡単ではない。京都のみならず、東京でも事情はさほど変わらない。それでもやはり、東京のほうが京都よりも選びようがあるというのが、私の印象であった。 大学勤務の初年度は、東京からの通いだった。京都にいるときは、当然ホテル暮らしであり、自分の家で家庭料理を味わっているわけではなく、私が食べているものは、ほとんど誰か他人が作った料理、つまり外食あるいはスーパーやコンビニで購入する中食なのだった。 京都は「普段食べに適していない町」 最初に断定すると、京都、特に中心部は、普段食べには適していない町だ。繁華な通りにある店のほ
「今日をもってこの法人は解散。従業員の方は全員解雇となります」 東京都中央区京橋。JR東京駅からほど近い超都心の高層ビルの24階に入居していたクリニックでは、2019年9月末、業務終了後に40人余りの従業員が突然集められていた。戸惑う従業員に向かって、クリニックの理事長や弁護士が告げたのが冒頭のせりふだった。 「ついにXデーがやってきたんだな、と」。 それまでに異変を感じていたある従業員は、当時のことをそう振り返る。クリニックを運営する医療法人は9月20日に破産手続きを開始。帝国データバンクによると、負債総額はおよそ9億円に上った。 多額の投資でつまずく 1月6日発売の『週刊東洋経済』は「病院が壊れる」を特集。再編を迫られる公立病院や経営難に陥る民間病院の今を追っている。 倒産したクリニックは、医師のI氏が中央区日本橋の小舟町で1996年に開業し、2018年5月に京橋へ移転した。 I氏は内
「おふくろの味」という言葉を世に広めた日本の家庭料理研究の第一人者、土井勝さん。その数十年後、息子である土井善晴さんは「一汁一菜」という新しいスタイルを提案することで、家庭料理の形をアップデートした。 「土井勝の息子ということで、伝統的なものを踏襲する料理研究家なんだろうと思われることもあるんですけど、そうじゃない。私は料理界でも異端児みたいなもんですよ(笑)」 スイス、フランス、京都で修行を積んだ末に、土井善晴さんが家庭料理の道を選ぶことになったきっかけとは? 料理のジャンルは何でもよかった ――料理の道を志したのはいつ頃でしたか。 高校生のときにはもう決めてましたね。一刻も早く料理の道へ進みたいから大学へは行かないつもりでいたんですが、「いや今の時代、大学は行っておいたほうがいいんちゃうか」と周囲から言われたので、とりあえずは大学に入ったんですよ。 でもやっぱり心は早いこと料理の道に行
知られざる蚊の「死にざま」 ──蚊(アカイエカ)の物語、切なかったです。 交尾を終えたメスが、幾重もの困難を突破して家に進入し、人間の肌に着地し血を吸い取ることに成功する。後は屋外へ脱出し産卵という最後の最後、ピシャッとたたかれて死ぬ。1匹の蚊の命を懸けた大冒険は突如幕引き。でもそれは、「ただ、それだけの夕暮れ」。 ──そのあっけなさと、生をつなぐための緻密な機能のコントラスト。無常感さえ漂うような。 蚊の口は1本の針のように思われてるけど、実際には6本の針が仕込まれていて、まずギザギザがついた2本の針で人間の肌を切り裂き、別の2本の針で開口部を固定する。さらに1本の針で麻酔成分と血液凝固を防止する唾液を流し込み、もう1本で目当ての血を吸う。いろんな道具を駆使する手術みたいなものです。 ──それでも、死は容赦ない。 自然界の生き物は、ケガか病気か事故か、食われて死ぬ。その最期の瞬間まで精い
先日、テレビ朝日の情報番組の著名なコメンテーターの方から、「どうして国民に景気回復の実感がないのか」というご質問を受けました。私は「実質賃金が下がり続けているからだ」と答えたうえで、その原因を詳しく説明したところ、大いに納得していただけました。(2015年1月10日の『アベノミクスは消費税5%でも失敗していた』、2019年3月30日『実質賃金下落の本質は国民への「インフレ税」だ』などを参照) ところが、続く「実質賃金を上げ続ける方法はないのか」というご質問に対する私の答えには、どうにも納得していただけなかったようです。私の答えはもう10年近く言い続けていることですが、「農業、観光、医療などを成長産業として地道に育成し、海外からの需要を底上げしていく」というものでした。即効性のある魔法の杖はないのです。(2012年12月28日の『安倍新政権は農業・観光・医療を強化せよ』、2019年4月4日の
昨年の中間選挙を経て、アメリカの議会も1月3日から新しい構成員の下で始動しだした。下院を民主党が制したことから、議会には「ねじれ」が生じているが、それを象徴するかのように、さっそく定議会での予算案の調整がつかず、日本時間で1月15日現在、政府機関の一部が閉鎖中だ。しかし、これは次の大統領選挙までの混乱の序曲にすぎず、今後ますます保守とリベラルの対立が激化していくのではと、懸念する声は非常に多い。 国が分裂し続ける原因はどこにあるのだろう? メディアの報道だけをみると一見保守やトランプ大統領の強引さだけが問題なのかとも思えてしまう。 行き過ぎた寛容性に疑問の声 しかし、リベラル人口が極端に多い地域であっても、最近聞こえてくる一般市民の反応は、メディアのそれとは少し違うようだ。リベラルにもかかわらず「リベラルの報道がフェアとは言えない」と指摘をする人も増えているし、「リベラル自体にも問題がある
元日産自動車会長兼CEOのカルロス・ゴーン氏が逮捕されたことで、日本の司法制度に世界の注目が集まっている。海外のマスコミは特に、東京地検特捜部がゴーン氏を軽率に逮捕したという批判を強めている。中でも辛辣なのが、2018年11月26日にウォール・ストリート・ジャーナルに掲載された「ゴーンへの審問」という記事だ。 「かつて会社の救世主としてもてはやされたCEOは、財務上の不正行為を働いたという内容がメディアを通じて漏れ聞こえてくる中、空港で逮捕され、起訴されることなく何日間も勾留され、弁護士の立会いなしに検察から尋問を受け、地位を追われた。共産主義の中国で起きたことではない。資本主義の日本で起きたことだ」 警察署ではなく、拘置所に送られたワケ 今回の逮捕劇は、日本に進出する外資系企業のトップにも大きなショックを与えている。「ゴーンの逮捕はありえないほど乱暴に行われた。羽田空港で10人もの東京地
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「毎日朝9時には店に行き、帰るのは0時ごろ。ランチの時間帯は皿洗いに奔走しています。サッカー選手よりはるかに労働時間が長いですよね(笑)」 2017年限りで現役引退した元日本代表・加地亮(かじ あきら)は、大阪府箕面市で自ら経営する「CAZI CAFE」で今年2月から働いている。妻でオーナーの那智さんやスタッフたちと過ごす日々は多忙だが、これまでにない充実感も味わっている。(前編記事:12年前の苦い記憶、加地亮が語るドイツW杯) 現役引退後、カフェで働くセカンドキャリア 1998年のJ1・セレッソ大阪入団を皮切りに、J2・大分トリニータ、J1・FC東京、J1・ガンバ大阪、アメリカ・メジャーリーグサッカー(MLS)のチーバスUSA、J2・ファジアーノ岡山でプレーし、20年間のプロキャリアに終止符を打った加地。年明けの1月には一家全員で大阪へ引っ越し、新生活をスタートさせた。 「CAZI CA
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