飛来数全国一のマガモのブランド名「常陸国天然まがも」の発表会。小さな字で「ひたちのくに」と読み仮名が振られている=水戸市笠原町の県庁で2023年11月30日、木許はるみ撮影 「常陸牛」「常陸乃国いせ海老」……。茨城県が「常陸○○」の名で高級食材を売り出す中、ブランド化に思わぬ壁があった。読み方だ。全国の20~30代の半数程度が「常陸」を読めないという調査結果が明らかになった。 「常陸」は茨城の旧国名。由来は諸説あり、713年編さんの「常陸国風土記」では、一つの道が続く「直通(ひたみち)」と、ヤマトタケルが巡行した際に袖を浸したため「ひたす」から「ひたち」に転じた二つの由来が書かれている。 では、なぜ「常陸」の表記なのか。茨城の歴史に詳しいかすみがうら市歴史博物館の千葉隆司館長は「理由はわかっていないんですよね」と明かし、「当たり前のことは資料が残りにくく、地名の字も資料が少なくて研究が難し
立憲民主党の野田佳彦元首相が22日の衆院予算委員会の質問に立ち、自民党の世襲議員の多さを痛烈に批判した。岸田文雄首相に向き合った野田氏は、自民に世襲議員が多く、要職起用が目立つ現状について「(岸田)総理は3世、ジュニアに委ねると4世。ルパンだって3世までだ」と皮肉を込めて指摘。「歌舞伎役者じゃないんだから」と苦言を呈した。 立憲は、引退や死去した国会議員の政治団体や政治資金を親族が引き継ぐことを禁止する政治資金規正法改正案を臨時国会に提出している。野田氏は「(世襲の)問題に自民党も向き合っていかなければいけない。令和の最大の政治改革だ」と強調した。 首相はこれに対して「国民が幅広く有能なふさわしい人材を選べる、こうした制度や仕組みを作っていく努力は絶えず行っていかなければならない」と答弁した。 野田氏はまた、6月の通常国会の会期末などに解散風が吹いたことに関して、「政局より危機管理の方が大
「アート作品活用・保全検討チーム」初会合の冒頭で発言する吉村洋文知事(右奥)=大阪市住之江区で2023年8月18日、山田夢留撮影 大阪府所蔵の美術作品105点が咲洲(さきしま)庁舎(大阪市住之江区)の地下駐車場に置かれている問題で、府は18日、専門家らで作る「アート作品活用・保全検討チーム」の初会合を同庁舎内で開いた。吉村洋文知事は会議の冒頭で「今月中に地下駐車場の作品の移転に着手する」と表明。移転先は府有施設を検討しているという。チームは今後、105点を含む府コレクションの活用や保全について協議し、今秋に中間報告、来年2月ごろに最終報告をとりまとめる。 チームは山梨俊夫・前国立国際美術館館長が座長を務め、鷲田めるろ・十和田市現代美術館館長、木ノ下智恵子・大阪大21世紀懐徳堂准教授と、上山信一・府特別顧問が出席。府側からコレクションの収集経緯や現在の保管・展示状況などについて説明を受けた。
神奈川県大和市と綾瀬市を長期間にわたって隔てている「東西の壁」が撤去される見通しとなった。壁というのは、隣り合った大和市の「大和ゆとりの森」と綾瀬市の「綾瀬スポーツ公園」の境付近にあるフェンス。遠目には一つの公園に見えるが、大和市側が前市長時代にわざわざ設置した。利用者からは不便との声が上がっており、綾瀬市側も歓迎の姿勢を見せる。 両公園は、米海軍厚木基地の南にある。大和ゆとりの森は2007年開園。広さ17・7ヘクタールで、芝生グラウンド、遊具施設、テニスコートなどがある。綾瀬スポーツ公園は11年に開園し、15年に整備が完了。13・6ヘクタールで野球場、ソフトボール場、テニスコートなどを備える。
路上寝込みが原因の交通死亡事故が東京都内で急増している。今年の死者数は11月末現在で13人に上り、昨年1年間の死者数(7人)の約2倍に達している。新型コロナウイルス禍で自粛が続いていた忘年会など大勢での飲酒の場も今年は解禁ムードとなり、今後さらに増加が懸念される。警視庁の担当者は「悲しい事故が起きないよう、飲み過ぎず安全に帰宅してほしい」と呼びかけている。 警視庁交通総務課によると、死者13人のうち10人は飲酒後の路上寝込みだった。11月だけで男女3人が死亡しており、3人はいずれも飲酒後に車道に座り込んだり、寝転んだりしていてはねられたという。
米短文投稿サイト「ツイッター」を買収したイーロン・マスク氏が16日、「長時間、猛烈に働く」ことに賛同できないなら退職するよう迫るメールを社員に送った。メールに添付したリンクで「イエス」をクリックしなければ解雇すると示唆している。複数の米メディアが報じた。全社員の半数の約3700人を解雇したうえで在宅勤務を認めない方針も示しており、急激な環境変化で社内の混乱が続きそうだ。 米CNBCテレビによると、マスク氏はメールで「世界的に競争が激化する中でツイッターが成功するには、極端にならなければならない。これは長時間、猛烈に働くことを意味する」と主張。「もし新しいツイッターの一員になりたいなら、添付したリンクでイエスをクリックしてほしい」と求め、「明日午後5時(米国時間17日午後5時)までにそうしなかった社員は3カ月分の解雇手当が支払われるだろう」とした。
9月も半ば、暑さもやわらぎ秋の気配になってきました。読書の秋、図書館は多くの人にとって身近な存在ではないでしょうか。私は取材の下調べでよく利用しますが、特に入手が難しい古い資料を読めるのは図書館あってこそ、と感じます。今回はそんな「知の拠点」を支える職員の訴えを取り上げます。【デジタル編集本部・牧野宏美】 画面の向こうに、少し緊張した様子の、まっすぐな目をした女性が現れた。地方の市立図書館に勤める、滝本アサさん(仮名)。1990年代生まれの20代だ。滝本さんは8月上旬、ネット上である署名活動を始め、大きな反響を呼んだ。 「私は最低賃金+40円・手取り9万8千円で働く非正規図書館員です。図書館の今を知り、未来のために署名をいただけませんか?」 署名文はこんな書き出しで、雇用が不安定で低賃金の非正規図書館員の待遇改善を求める内容だ。年収150万円程度という自身の待遇や切り詰めた暮らしぶりも明か
福岡県豊前市などで鉄製ガードレールの盗難被害が相次いで確認された問題で、豊前署は31日、豊前市と上毛町、築上町で計408枚(被害総額約102万円)の被害があったと発表した。同署は自治体からの被害届を受理し、窃盗事件として捜査を始めた。 同署によると、盗まれたのはガードレール先端の丸まった袖ビームと…
三重県の男性カップルが、県議にブログで住所を公開され、削除を求めても拒否されるトラブルに遭った。掲載は6日間続いたが、県議は毎日新聞の報道を受けて5日午後、ようやく削除に応じた。周囲から差別を受けやすい性的少数者(LGBTQなど)にとって、プライバシーの保護は平穏な生活に欠かせない。しかも県は1日、都道府県として初めて、性的少数者であることを本人の同意なく暴露する「アウティング」を禁止する条例を施行し、注目されている。その県での議員の行為に、専門家からは「逆に差別や偏見をあおりかねない」との批判が出ている。【山下智恵/デジタル報道センター】 「悪意を持った人に拡散されるかもしれず、とにかく怖いです。それに悔しい」。そう語るのは三重県伊賀市に住む加納克典さん(41)だ。嶋田全宏さん(45)とともに大阪府から移住した後、農業を営む様子をホームページで紹介しながら、性的少数者の理解促進や権利拡大
聖火リレーのトーチ。右は断面。無色の水素の火を、「炎色反応」によって自然な火の色にする仕組みになっている=東京都中央区で2021年3月24日(代表撮影) 台風並みの風雨でも「絶対に消えない聖火」との触れ込みだった東京オリンピックのトーチ。聖火リレー初日の25日、トーチの火が消えるアクシデントに見舞われた。大会組織委員会は「調査中」として原因究明を急いでいる。 「えっ、消えた?」。福島県富岡町で25日午後1時半ごろ、ランナーが持つトーチの火が消える場面があった。並走していた実行委員会スタッフが無線で連絡。追走する車から別のスタッフが降りてきて、ランタンの種火を使って再点火した。約30秒間消えた聖火。再び赤くともった火を見つめる人々。リレーは一時ストップしたものの、大きなトラブルにはならず続行された。 ランナーの女性は終了後、「トーチ(の火が)消えちゃってびっくりしました。心臓が止まるかと思い
自民党の二階俊博幹事長に面会後、取材に応じる全日本印章業協会の徳井孝生会長(右)と山梨県の長崎幸太郎知事=東京都千代田区永田町の自民党本部で6日午後5時半、松倉佑輔撮影 行政手続きのデジタル化に向け、はんこによる手続きの見直しを進める河野太郎行政改革担当相が「押印廃止」と書かれたはんこの写真をツイッターに投稿したことを巡り、はんこ業界が激怒している。業界団体の全日本印章業協会は6日、自民党本部を訪れて二階俊博幹事長と面会。売り上げが急減する窮状を訴え、河野氏の対応に強い不快感を示した。 河野氏は10月末、平井卓也デジタル改革担当相と並んで「押印廃止」と刻まれたはんこの写真を投稿した。これに、はんこの産地で知られる山梨県の長崎幸太郎知事が「限りない『嫌悪感』」と反発。河野氏の投稿は現在、削除されている。
テニスの全米オープン女子シングルスで、人種差別への抗議を続ける大坂なおみ(22)=日清食品=の行動が、大きな反響を呼んでいる。1回戦から黒人差別による被害者の名前が書かれた黒いマスクをつけてコートに入場し、差別撤廃へのメッセージを発信しているが、大坂を支援する国内外のスポンサー企業では受け止め方に温度差がある。その事情とは?【浅妻博之】 「企業のブランド価値向上とは別問題」 「上まで勝ち上がっている時にやらなくてもね。できればテニスのプレーでもっと目立ってほしいんですけど……」。そう話すのは大坂を支援する日本企業の関係者だ。「黒人代表としてリーダーシップをとって、人間的にも素晴らしい行為だとは思うが、それで企業のブランド価値が上がるかといえば別問題。特に影響があるわけではないが、手放しでは喜べない」と複雑な心境を打ち明けた。また別のスポンサー企業関係者からは「人種差別の問題と本業のテニスを
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