本日ここに、被爆80年目の長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に当たり、内閣総理大臣として、犠牲となられた方々の御霊に対し、謹んで哀悼の誠を捧げますとともに、今なお後遺症に苦しんでおられる方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 今から80年前の今日、この街は、一発の原子爆弾により、一瞬にして一木一草もない焦土と化しました。 広島に投下されたものを上回る威力のプルトニウム型爆弾によって、7万ともいわれる人々の命と未来が一瞬にして奪われ、その多くは一般市民でした。 惨状の中でなんとか一命をとりとめた方々も、長く健康被害に苦しまれてきました。 80年を経た現在、核軍縮を巡る国際社会の分断が深まり、極めて厳しい安全保障環境に直面をいたしております。 しかし、いかに険しい状況にあろうとも、唯一の戦争被爆国として、非核三原則を堅持しつつ、「核戦争のない世界」、そして「核兵器のない世界」の実現に向けた国際社
