さて、授賞式から一日が経過しました。 みなさん、どのような感想をお持ちでしょうか? 僕の評価は次の通りです。まず、スピーチ原稿の質は、確実にスーザン・ソンタグよりも高いものでした。おそらく、練りに練って作られたものだと思います。また、例のパフォーマンスにしても、なかなかのものであったと言ってよいと思います。われわれの「要求」は、期待以上のかたちで実現しました。 さて質問です。何かが変わったでしょうか? 答えは否、です。というか、変わりました。悪くなりました。 なぜならば、これに関わった人々が、すっきりしてしまったからです。その人々は、数少ない善人で、またなおかつ実践家でした。岡真理のような癒し系アイドルとは違います。あなたがたは、地道な努力をして、運動に関与してきたのです。 さて、運動というものが腐敗させる要因の一つは、「ニセの達成感」というものです。 そもそもからして、スーザン・ソンタグ