三菱重工業は1千キロメートル離れた場所から複数のドローンをまとめて操作できるシステムを2021年度にも実用化する。機体の安定飛行を可能にする防衛技術を民間向けに転用し、一般的な商用ドローンでは難しい高度な制御を実現した。災害予知や送電線の警備といった活用を見込んでおり、ドローンビジネスの拡大を促しそうだ。新システムでは、例えば東京にいながら鹿児島県の種子島にある機体を飛ばすことが可能になる。
人間は考える葦(あし)――。フランスの哲学者パスカルは、人間は弱い存在だが考えることができるゆえに尊いと説いた。だがウイルス研究が進展した今、人々の心を操るウイルスの影がちらつく。「その意思決定は本当にあなたたち人間が下したのですか」。ウイルスのささやき声が聞こえた気がした。映画「スター・ウォーズ」に、怒りや憎しみなどの感情が生む負のエネルギーを描いた場面がある。このエネルギーをあがめる人々を「シスの暗黒卿」という。最近、「暗黒世界」に人々を誘う「シス」と呼ぶたんぱく質の働きが明らかになった。【前回記事】ウイルスはサイコロを振る 文明の興亡、偶然が操る作り出していたのは、ほとんどの人が子どもの頃に感染する「ヒトヘルペスウイルス6」だった。東京慈恵会医科大学の近藤一博教授は、このたんぱく質がうつ病の引き金になる証拠を突き止め、
安倍晋三前首相は日本経済新聞のインタビューで、7年8カ月の長期政権を振り返った。2016年11月、米大統領選で極東からの米軍撤退を示唆し、同盟見直しを掲げたトランプ大統領が勝利し、日本外交は緊迫した局面にあった。安倍氏は就任前のトランプ氏を訪ねて中国の軍事的な台頭を背景に日米同盟の重要性を訴え、退陣に至るまでの強固な関係の起点とした。【インタビュー詳報】(上)安倍前首相「菅氏、ずいぶん前から後継資格者」16年11月17日、米ニューヨークのトランプタワーでのトランプ氏との会談は予定の倍の1時間半に及んだ。10日ほど前に大統領選に勝ったばかりのトランプ氏にとって、安倍氏は選挙後初めて会う海外首脳だった。東アジア情勢、図表広げ説明「あなたはエスタブリッシュメント(支配層)に挑戦して勝った。私も野党だったが
麻生太郎副総理・財務相は17日、自民党麻生派の派閥会合で、16日に発足した菅内閣について「かん内閣」「かん政権」と2回発言した。同派事務局は会合後、言い間違いと訂正した。首相在任時の2008年に国会答弁などで漢字を読み間違え
静岡県内で着工のメドが立たず、袋小路に入った感のあるリニア中央新幹線。プロジェクトを前に進めたい関係者の間で「奥の手」がささやかれるようになっている。反対の盾となっている大井川の管理権限を県から国に戻し、国が工事の許可を出すという奇策だ。法的には可能というが、いかにも無理筋なアイデアが取り沙汰されること自体が局面の難しさを映す。「具体的に何が不安なのか教えていただきたい」。7月10日、藤田耕三
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