なんの思い入れもなく、なんとなく見始めた「昨夜のカレー、明日のパン」というNHKのドラマだったが、昨晩最終回(全7話)を見終えた(参照)。傑作だった。そして感動した。この手のドラマに感動するというのは久しぶりでもあった。 物語は、32歳の仲里依紗演じる寺山徹子と、その7年前に亡くなった夫・一樹の父親である、退職近い寺山連太郎が、場所は埼玉県あたりだろうか農村と新興住宅地の狭間にある比較的旧家に二人で暮らしている日常から始まる。 ドラマでは徹子は「テツコ」と呼ばれ、連太郎は徹子の義父であることからそのまま「ギフ」と呼ばれている。妻を何年も前に亡くしたという設定である。役者は「料理の鉄人」で主宰役でもあった鹿賀丈史である。調べると彼は64歳にもなり、このドラマのイメージにあっている。テレビの気象予報士をしているが、そのことがドラマに興味深いトーンを与えている。 おそらく物語の魅力の三分の一は仲
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