この世界の全面的破壊へ ――アーティストがテロリストに対抗するために ボリス・グロイス氏インタビュー(聞き手・角尾宣信) ■現代企画室から著書『アート・パワー』の日本語訳が刊行されたボリス・グロイス氏がこのたび来日。1月13日から21日にかけて東京、大阪など各地でシンポジウム、イベントが開かれた。世界の現代美術界を牽引する批評家の一人とされる氏の目に、今日の芸術、日本社会はどのように映ったか。このたび、ボリス・グロイス氏にこれまでの日本滞在を振り返っていただき、本書をめぐってインタビューを行った。聞き手はボリス・グロイス日本招聘プロジェクト実行委員会の一員として今回の来日並びにシンポジウムを企画し、本書の翻訳者でもある角尾宣信氏にお願いした。(1月21日、東京・有楽町にて〔村田優・本紙編集〕) ■日本の美術館・アーティストの印象 角尾 今回、日本で二か所の美術館を訪問し、展示を見ていただき