いい加減、毎回毎回、くどいかも知れないけど、『マイマイ新子と千年の魔法』の話から。 前回、蒸しパンの話を書いたけど、これほど、おいしくなさそうな食べ物ばかり出てくるアニメ、今どき珍しいよ。ジブリの影響なのか、食べ物は何でも、綺麗な色で塗るじゃない。もう物語の流れとは関係なく、おいしそうに描けば勝ちだと思ってる。『スカイ・クロラ』のミートパイは、それほどうまそうに見えなかったと思うんだよ。そこには「退屈な日常の、退屈な食べ物」という意図を感じる。 逆に、『ポニョ』のチキンラーメンは、もう人類史上、最強にうまそうに見えないとダメ。それは、ポニョっていう食欲の強いキャラクターに供するから。 『耳をすませば』の鍋焼きうどんは、「絶対ウソだろ」っていうぐらい、うまそう。ジジイの手料理が、あんなうまそうなのはウソなんだけど、あのウドンは、半分ウソの、都合のいい世界観ってことで許容されている。 ジブリの