前回までのあらすじ 神の時代から金の時代へ 前回は神の時代から金の時代へという話をしました。階層型の組織は、縦割りの弊害という奴で、変化に対応しにくい静的な構造になっています。そこで貨幣の交換によって外部を動的に取り込みます。これがクラインの壷ですが、難しく考える必要はありません。 外部の他者というのは、端的には商品を売る客であり、「お客さまは神様」だということです。つまり貨幣を通じて神はシステム全体に分散しているわけです。民主制の投票も主権の民衆への分散です。そして貨幣共同体の成員は、物を買う主人としての側面と物を売る奴隷としての側面に分裂しています。もちろん前近代でも聖性と汚穢は紙一重という両義性はありますが、それはあくまで特定の集団や一時的な祝祭に限定されていました。 ネットワーク的、データベース的 リゾーム=ネットワーク いよいよ銘打っているポストモダン論のはじまりです。『構造と力