寒い時期に手放せなくなるダウンジャケット。一般的には水鳥の羽毛が使われます。一方、最近は羽毛を使わないタイプも次々と登場。使用済みのペットボトルから東南アジアの植物の繊維まで、その幅を広げています。背景には、岐路に立つファッション業界の事情もあります。(国際部記者 田村銀河) 「羽毛は一切使っていません」 都内の百貨店に設けられた期間限定の店舗で取材したのは、「アヒルを救え」という意味のブランド名がついたジャケットです。その名のとおり、内部の詰め物には水鳥の羽毛は使われていません。一方、見た目の膨らみや柔らかさは変わらず、着てみると、暖かさや軽さが印象に残ります。