今後の教員採用について話し合う福岡市教育委員会と大学の担当者らの会議=2020年12月22日、福岡市役所、市教委提供 福岡市は公立小中学校などの教員採用で、筆記試験と面接を省く新たな採用方式を2022年から導入する。代わりに教育実習の評価と大学の推薦だけで採否を決める方式は全国でも異例。教員のなり手不足を背景に、適性のある学生を確保する狙いがあるが、専門家は学生を評価する基準のあり方を課題に挙げる。 【図解】小中教員の採用倍率は右肩下がり ■代わりに教育実習の評価と大学推薦 福岡市教育委員会は昨秋、2020年の教員採用試験の終了後、教育実習を活用した採用について検討を始めた。採用試験の受験者が減少傾向にあるなか、「今の方式では適性のある学生を十分採用できない」(担当者)との考えからだった。同年12月には福岡県内の大学と協議を開始。教育実習の評価方法などへの意見を踏まえ、今年3月に筆記試験と